第22話
——シャリンッ
鈴の音のような高い音符が宙を舞い、カマの「刃」が光に揺れる。
間に合うかどうかはわからなかった。
ただ、迷ってる暇もなかった。
俺は「幽霊」の姿が見える。
それと同時に、ヤツらの魂の強さ、——霊力を、第六感で知覚することができる。
即座に展開しなければ間に合わないと思った。
それくらい、ヤバかった。
男の持つ霊力が。
その、大きさが。
バッ
印を結ぶ。
言葉を放つ。
簡易結界。
本来なら、大掛かりな魔具を用いて形成する対死霊(サモン)用の防壁を展開したい所だったが、時間的な猶予はなかった。
耐久性は落ちるが、何もしないよりはマシだ。
サークル状に線が走る。
半径1メートル圏内に広がる、霊子で形成された魔法障壁。
霊には霊を。
小さい頃からそう教わってきた。
俺は元々学校には通ってなかった。
中学まではMOMにいたんだ。
Ministry of Magic。
『魔法省』と呼ばれる、魔法政府機関。
——その支部がある、徳島県の祖谷に。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます