第12話


 「一個食べる?」


 「…え」


 「だから頼めば?って言ったのに」


 「手持ちがねーんだって」


 「貸してあげるけど?」


 「は?まじ??」


 「10%の利息分がつくけどね?」


 「金取んのかよ!」



 それは「貸し」って言わないんじゃね?


 タダで貸せよ。


 1%だったら考えるけど



 「あはは。冗談だよ冗談。何か頼めば?タダで貸してあげるから」


 「…えーっと、じゃあ」


 

 お言葉に甘えて、俺もラーメンを食うことにした。


 このラーメン屋に来るのは初めてだった。


 だから無難に醤油を。


 豚骨もあったけどメインが醤油っぽいし。


 すいませーん


 追加注文大丈夫ですかー?




 「…で、なんで尾行を?」



 ズルズルと麺を啜りながら、事を経緯を聞いていた。


 一向に先生は来ない。


 仮に来たとして、なんで先生を?


 廃病院に幽霊がいるのはわかっていたが、どうも見えてこなかった。


 俺はてっきり、ヒロ自身が幽霊を見たって話のなるのかと思っていた。


 …ってか、普通そうだよな?


 悩みを解決してくれって感じで聞いてきたんだ。


 幽霊と遭遇したんだって思うじゃん?


 それか、心霊現象に悩まされてるとか。


 それが、先生の後を追う…って


 

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