レガート王国物語、、、第一幕『不死鳥と告死鳥』

aviane

第1話 不死鳥と告死鳥ーー双子の誕生

コレは罪人たちの物語でもあるし、罪とは言えない、喜劇とも言える古い物語だ。


僕たちは同時に森奥で産声をあげた。知らない何かに向かって。両親も知らない神に感謝を込めて泣いた。僕たちの誕生だった。


そこから10年歳月が過ぎる、、。森奥は春は食物が豊富で気候も良く、夏になった途端にジメジメして雨が多い、秋には鈴虫がうるさく、冬が一番大変遅く大変危険だ。寒すぎて凍えてしまうから。


僕たちの紹介がまだだった!


ボクはフィーヨルド・マーレット。母親から譲られた陶磁器の白い肌に銀白のきらきら髪。蒼い瞳。寒くなると、染まる色気ある頬。


相棒の姉で妹のヴィークレス・マーレット。父親から気に入ってもらえた、父と同じ真紅の髪色。黄金を詰めた様な輝く瞳。


同時に生まれてきて見た目も性格も違うから不思議だけど10年までは仲がよかった。

父にエコ贔屓で剣舞や弓の才能を伸ばしてもらっていたのを横で見ている間はまだ我慢できた。

ボクは体力ないから母親から譲られた手先器用なのが必要とされる糸編みを教えてもらったんだけど楽しくない。母には悪いけれども。森に住んでて必要なのは体力だ。


10年ーーーー父親と母親が老衰し始めて好きにしなさいというとーーボクは家出した。父と母が夜な夜な物語として描く王国へと。


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