悪癖添い寝ー2
朝、出勤の為家を出ると、姉の家から男が出てきた。
バンドメンバーのレイちゃんだ。
私を見るなり、「おー!」とか挨拶してきた。
「お姉ちゃんのところに泊まったの?」
「昨日、結構飲んだからな」
平然と言う。
姉が帰国してきた時、空港でキスもしていたし、できてるのか、この2人?
「地下鉄の駅まで乗ってく?」
結局乗せてもらったけれどもだ。
夜、ケイトを寝かしつけた後、
「昨日、レイちゃん泊まったの?」
「うん」
平然と言う。
「聞きにくいんだけど、
お姉ちゃんとレイちゃんって、できてるの?」
「果穂ちゃんらしくない聞き方だねー!
できてるなんて」
「どうなの?」
「できてるっていうのは、付き合ってるってこと?」
「うーん!難しい」
「セックスしたかどうかってこと?
それなら、昨日は、添い寝だけだよ」
「えっ!昨日はってことは、やったことあるの?」
「あるよ」
「えっ!バンドって、そういうものなの?」
「よそは知らないけど」
「レイちゃんのこと好きなの?」
「好きだよ!」
「じゃあ、できてるってこと?」
「よくわからないけど、そこは違うかな」
「どうして、そうなっちゃったの?」
「みんなで禁酒してる時期があって、眠れないから、レイちゃんに添い寝してもらってたら、ヤッてみるかってなって」
「はぁ!ヤッてみるかで、ヤッちゃうわけ?」
「でも、次の日もいつも通り。後腐れなし」
「そういうものなの?」
「もう、そういうの超越してるのかもね」
「たとえば、何十年も連れ添った老夫婦みたいな?」
「あはは!老夫婦って!」
「ねぇ、もしかして、ショウくんとも?」
「そうだね」
「普通は、ドロドロって言うんだよ、そういう関係」
「そうなの?」
「ほんとは、聞きたくないんだけど、
レイちゃんとショウくんって?」
「それは、どうかな〜!
2人とも、バック取られたくないタイプだから」
「レスリングじゃないんだから」
「でも、2人でベッドに横になって話してたりはあるよ」
「なんか、違う世界だなー」
やっぱり、添い寝は悪癖だ。
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