ゆうなっちと釣りに

ゆうなっちと釣りに行く。


今は、女の子になった、わたし。


ゆうなっちも、女の子のわたしと、ふたりで釣りをしてるのを、ちょっと不思議がってる。


めっちゃきれいな海。

瀬戸内のきらきらした海。


「なんで、女子のあやなと、釣りに来てるんだ?」

って、ゆうなっちは言うから


「なんでって...わたし、転校して来て、ゆうなっちは、わたしに『瀬戸内きれいだから、いっしょに行こう!』って釣りに誘ってくれたからだよー」

って、わたしは答える。


「まあ、たしかに、そうだったけど...あ、そうだ!」


「え?どした?」


「あやなは、そういえば魚、好きだったでしょ」


「うんっ!わたし、お魚、好きー」


「だから、あやなと釣りに来たんだ...」


「そうだっけ...」


「そうだよー!海も好きって言ってたし...」


「海も好きだよー」


「でしょー!海も好きで、お魚も好きなら、いっしょに、ふたりで釣りにも来るでしょー」


「そうだねー!あはははは...でも、前までは、わたしのこと、『あやなっち』って呼んでたのに、なんで今日は『あやな』って呼ぶのー?」


「え?...そうだっけ?...知らないー」


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