第124話 『特別な人』加筆修正有

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先週相原さんから請われて約束しちゃった私の家のルームツアー、

どうしようかなっ。


 遠野さんの顔がチラついて積極的な気持ちになれないのよねぇ~。


 今すぐというのではなくても、気持ちが切り替わって招待しようって

なった時の為に休日は整理整頓を心がけよう。



 昔からストレスのある時ほどどういうわけか部屋の片づけが進むので、

ちょうどいいじゃない? と、遠野さんのことも前向きに捉え、

土曜は半日を片付けに割いて過ごした。



 入浴を済ませてあとはまったりとYouTubeでも視てから寝ようかと思っていたところ、相原さんからメールが入った。



『明日、この間行ったカフェでモーニングしない? 

 ちなみにその時間、凜は姉に預けて行くつもり。

 分厚いトーストとこんがり焼いたベーコン乗っけたオムレツが最高なんだ。 季節のフルーツも付いてるから今だとりんごか柿なんかじゃないかな』


『わぁ、どれも魅力的で……行きたい~。何時頃行けばいいですか?』


『できれば9時か9時30分頃、どうかな』


『9時~9時15分の間に行きます』


『オッケー、じゃあ9時頃席とっとくよ。注文もしておこうか? 

 それとも来てからのほうがい~い?』


『一緒に注文お願いします』


『オッケー。じゃぁ、明日。おやすみ』


『おやすみなさい』


 やったー、ついモーニングにつられて迷うことなく即答してしまう。

-

 明日相原さんと楽しいおしゃべりを交わしながら美味しいモーニングが食べられるのだと思うと幸せ過ぎて、この夜私の頭からは遠野さんに対する憂鬱はすっかりと消えてしまった。-


 なんてこったい。

 先ほどまで遠野さんのことを憂いていたのは誰だっ! 

 ……なんてね。


 そうだ、明日遅刻はできない、早く寝よっ寝よっ!

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