俺はもうこの家を出ないといけない。

事件は起きたばっかりなのに、誰もまだ全然話しすらしてないのに、

俺の引っ越しは決まっている。

「・・・ご主人様」

そして、家を出るまえ責めて宮と冬ちゃんには挨拶をしようと思った。

二人は学校で会うことも出来ないし、

「宮ちゃん、今までありがとうね」

「・・・いえ」

宮ちゃんは下を向いて無反応だった。

そして、

「ご主人様、私はずっと思ってました」

「な、何を？」

宮ちゃんは基本的に自分のことを話さない。と言うか無口だった。

仕事のことと遊園地に行った時のようにたまに自分のしたいことは言ってくれるような人

だからどんな言葉が出るか

「ご主人様ってなんで、そんなにずるいんですかと」

「・・・え？」

「ご主人様って凄く裕福で私なんかといつも違う世界を生きてますよね。それが羨ましくて、本当にずるくて！！あーもうなんでこんなに同じなのに、違うんだろうと常々思ってましたよ！」

「・・・っ」

今まで聞いたことないような喋る量、そして顔も見たことがないような、苦しそうな顔

「ご主人様、なのに、こんな自分でそれを無くすようなことをして」

・・・っ

つまり、それって宮ちゃんも冤罪だと信じてないってこと？？それ所か、俺にそんなことを思ってなんて

「ご主人様！！もう私と妹には合わないでください！！」

「・・・っ」

「拾ってくれたことと、生活を用意してくれたことは感謝してます！！でも私はそんな最低のご主人様なんて、もう会いたくないです！！」

そして、宮ちゃんは行ってしまった。

ー

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