第12話 三味線屋さんの、カヨちゃん

ユイちゃんの旅の十二日目は、音楽との新たな出会いを通じて始まりました。彼女はふとしたきっかけで、三味線屋さんを発見しました。店の看板には「カヨの三味線屋」と書かれており、中からは優しい三味線の音が聞こえてきました。


店に入ると、ユイちゃんはそこで働くネコの妖精、カヨちゃんに出会いました。カヨちゃんは温和な笑顔でユイちゃんを迎え、彼女に店の様々な三味線を紹介し始めました。壁にはさまざまな種類の三味線が並んでおり、それぞれに独特の美しさがありました。


ユイちゃんは店内に並ぶ三味線に目を輝かせ、一本一本を興味深く見て回りました。カヨちゃんはそれぞれの三味線の特徴や歴史について説明し、その情熱と知識の深さにユイちゃんは感銘を受けました。


三味線の美しさと音の魅力に引き込まれたユイちゃんは、記念に新しい三味線を一本購入することを決めました。カヨちゃんはユイちゃんのために特別な三味線を選び出し、それをユイちゃんに渡しました。新しい三味線の音は清らかで深みがあり、ユイちゃんはその音色に心から満足しました。


カヨちゃんは三味線作りの哲学と自身の経験について語り、ユイちゃんはその話を真剣な眼差しで聞き入りました。カヨちゃんの話は、音楽への愛と、手作りの楽器に込められた魂の大切さを教えてくれました。


ユイちゃんは新しい三味線を手に、カヨちゃんとの心温まる別れを告げました。彼女はカヨちゃんの店を後にし、新しい三味線とともに旅を続けました。この出会いは、ユイちゃんに音楽と楽器の新たな価値を教え、彼女の旅にさらなる意味を与えました。


そして、ユイちゃんの旅は続いていきます。新しい三味線は彼女の旅の相棒となり、彼女の物語に新たな音色と喜びを加えていくのです。

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