忘却

大好きな祖父が死んでも、のうのうと生きている私。そのことを時々思い出して泣く。もはやこの"泣く"行為さえ、許しが欲しいという欲望なのではないかと嫌悪する。私は大切な人がいない世界に慣れたくなんかない、過ごした時間も思い出も忘れたくなんかない。人は忘却によって生きていけるのかもしれない。それは必要なことなのかもしれない。でも、私は嫌だ。絶対に。割り切れない。諦めきれない。無理だとわかっていても。家族と一緒にいられるのなら、私はいつだって死ねるよ。

私は忘れない。ひとりにさせない。


ひとりぼっちが嫌なのは、私だったね

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