二浴目『浴室』

大人になったら、

お風呂はひとりで入るものだと

思っていた。


あなたが隅々まで

身体を洗ってくれたから、

今度は私が

あなたを泡まみれにする。


シャワーを浴びて

狭い湯船に腰掛ける


ひとりの時、背中にあたる

あの、つるんとした

かたい感触が妙に余所余所しくて

私は三角座りをしていた


今日はあなたに身体を預けて

私はのぼせてしまいそう


浸っているのは

お湯なのか、あなたの体温なのか


私の意識は虚ろになる。



     Fin.





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