"ギルド本部調査員" セレン&フェルトー

"奈落の天敵"セレン

「ギルド本部調査隊のセレンです。よろしくです。」


コルガナ地方出身、人間の街に住むエルフの両親から生まれる。壁が近い事もあって両親は敬虔なイーヴの信仰者であり、共に神に祈りを捧げる事が毎日の日課であった。そのうちに司祭によって神官の才覚を見いだされたため、"イーヴ様に仕える清く正しい神官"になるべく幼少期は勉強の日々を送っていた。


成人後も平和に時を過ごしていたが、突如としてコルガナ地方全体に"奈落の魔域"が大量発生。のちの世に語られる"大浸食"によって、暮らしていた街は魔神渦巻く恐怖の集合地となってしまう。

両親と共に住処を追われたが、幸いにして失ったのは金銭で買えるものばかりであり、自身や家族、教会の友人達の無事を彼女はイーヴ神に強く感謝する。そしてその見返りは大浸食、奈落を滅ぼす事だと考え、冒険者となって困窮するコルガナ地方を救うべく旅に出る事を決めた。出立の際、両親から「イーヴ様に救われた命、あなた自身も大切にしなさい」との言葉を受け、無茶をせず堅実に出来る事をしていく事を命とした。


その後、一人集落に寄り人々を助けたり、奈落の魔域を見つけては他冒険者と共に滅ぼしたり、英雄達と共にコルガナ全体に渦巻く魔の討伐を行ったりするのだが、その話はまた別の機会にて。


"大浸食"終了後も彼女の姿勢は変わらず、集落の立て直しや人々の救助を行いコルガナに少しずつ貢献する事で命を救われた恩返しを行っていく。特に多かったのは大浸食の影響で各地に発生していた小さな魔域の処理であった。今はまだ影響は少ないが、放っておくと面倒な事になるためセレンはあらためて地方全体を巡る旅に出る。

一人でも潰せるものがほとんどであり、イーヴの力も借りて見つけては破壊を繰り返していった結果、いつしか民衆からは"奈落の天敵"と呼ばれるようになっていった。


いつしかその功績が認められ、冒険者ギルドより本部所属の誘いを受ける。"壁の守り人"の称号に興味はなかったが、僅かな間だが共に冒険をした"最優"アメジスト=ターコイズからの推薦であった事と、所属による情報収集量の増加やギルド内特権により活動範囲が飛躍的に上昇する事などを理論的に示され、納得して所属する事とした。

実際はその論理的な事務処理能力を買われて書類処理などの雑務を大量にこなす事になるのだが、自身より明らかに強い冒険者が非効率な処理をしているのを見て「これも使命か」と進んで代わる事を決めていた。堅実に平和に向かっていく実感が湧くため事務業務自体は気に入っているらしい。同じ裏方業務で少し常識の抜けたフェルトーには色々と手を焼いている様子。


セレン本人は全く意識していなかったが、奈落の魔域の根源である"ヒトの悔恨・恩讐"を数十にも渡り受け続け、またその破壊の為に悔恨や恩讐の元を取り除き続けていた為、ヒトの後ろめたい感情には少し過敏になっている。その事に気付いた旧友、人心の掌握が得意なアルヴから「色眼鏡も時には大切ダヨ☆」と渡された眼鏡―スマルティエのアイガードは実用性も兼ねた逸品であり、他人と共に仕事をすることになったセレンにとってまじない代わりに大切なアイテムとなった。


最近の悩みは幼く見られること。結構な年齢だがエルフなので仕方がない。ショートカットは人類の奇跡。



経歴1:B-2-1 異種族の街で育った

経歴2:B-1-4 大切な約束をしたことがある

経歴3:C-2-1 規律に厳しい環境で育った

冒険に出た理由:1-2 奈落を滅ぼすため


※以上あくまで仮設定

 他人のキャラだぞ! いい加減にしろGM!



"散散合誤"メルトー

「ハァイ! 魔動技師のフェルトーだよ!」


コルガナ地方出身。"大浸食"終了から15年後、オクスシルダ近郊にあるスノウエルフの小さな集落にて生を受ける。閉鎖的な環境で育てられたものの、大浸食被害からの立て直しは集落内だけでは解決できないものも多く、オクスシルダへ買い物に行く事もあったため外の知識は十分にあった。買い物以外の常識は全く教えてもらわなかったが。

エルフらしく好奇心旺盛な性格で、エルフにして魔動機に興味を持ち、いじるほど様々な駆動をする魔動技術の虜になった。外の世界、しかも魔動機に興味を持ってしまった異端の彼女が小さな集落内だけで満足できるわけも無く、15歳になるかどうかで親への話もそこそこに飛び出して行ってしまう。以降、彼女がこの集落へ帰る事は無かった。


それからしばらく、魔動機を見つけるたびに解体する厄介なエルフがコルガナ地方各地で目撃される事となる。他人のであろうとお構いなし、「元に(戻せたら)戻すから!」と手を止めずに釈明しつつ、大量のネジを散らかしながら「てへっ!(∀`*ゞ)」と言って逃げていく。復興30年のこの地にて、合う合わない関係なく散らかすだけ散らかしていく彼女は"散散合誤"と呼ばれある意味で甚大な被害をもたらしていた。ネジが抜けているのは魔動機だけではないだろう。


そんな通り魔的存在が許されるはずもなく、敢え無くギルドに捕縛されることとなる。器物損壊の罪でしばらくギルドに監禁された彼女であったが、地下の牢屋にいるにも関わらず何故か様々な機密情報を入手しており、牢屋番を脅して釈放を迫る事態となっていた。不審に思い身体調査をしてみると、各地方ギルドとの連絡に欠かせない、通話のピアスを改良した魔動具"通話機"の会話を傍受する盗聴機を隠し持っており、全てが筒抜けになってしまっていた。様々な魔動機を解体しまくった彼女にとって、至近距離盗聴程度の魔動機を作成する事など容易な事。もっとも本人は、機密情報などどうでもよく、作成した魔動機が正しく動くか確認したかっただけのようだったが。


機密を大量に抱えたコイツを放置しては危ない、そう考えたギルド上層部は彼女の処分を検討したが、彼女の才能に気付いたある魔動技師が「オレが引き取って逆に彼女を利用する」と提案したため、一旦保留されることとなる。引き取られた彼女は当初こそ他人の指示に従う事に意味など感じていなかったが、独学で突き進んだ魔動機術は過去から引き継がれてきた知識と比べ荒い点が多かったことに気付き、以降引き取った相手を師匠と呼び敬愛するようになる。その頃にはギルド側も不足していた魔動技師の任に彼女を付かせ、各拠点ギルドとの連絡網を構築させる仕事を任せていくようになった。ただ魔動機の事を知りたいだけの彼女にとってとても良い仕事場であり、問題行動を起こさなければ永劫その職にいられるというギアススクロールにも簡単にサインしていた。


結果、与えられた古代の魔動機は徹底的に解体しながら研究を行い、指示された事には素直に従うなんとも従順な魔動技師が生まれたのであった。なんとかとハサミは使いよう、とはこのことである。


最近は共に仕事をする事が多くなった上役のセレンを小動物のように可愛く思っており、見た目の幼さを気にして眼鏡やアクセサリを付けだしたであろう彼女をニヤつきながら見守っている。まぁ、人付き合いの下手さや解体癖は直っていないので、どちらかというと見守っているのはセレンの方なのだが。

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