【カクヨムコン9短編】目覚まし時計売り場で出る幽霊について 麻木香豆様

【タイトル】 【カクヨムコン9短編】目覚まし時計売り場で出る幽霊について

【作者】 麻木香豆

【ジャンル】 ホラー

【執筆状況】 完結

【形式】 短編

https://kakuyomu.jp/works/16817330667271215110


 一人称による口語調とホラーって相性がいいと思います。語り手が語りたいことを語りたい順番に語られるので、話を最後まで聞かないと話の全貌が分かりません。だからこそ一体何の話をしようとしているのかという興味を引き立てられる書き方だと思います。


 もう一つ面白いところは語り手が誰であるかと、誰に対して語っているかが語り手自身が教えてくれないと分からないという点です。なんとなく頭の中でイメージする語り手の印象、そして語られる相手の印象。それらが情報が開示されるにつれて少しずつ変貌していき、語り手が全てをあかして初めて明確になる構成は本当に面白いと思います。


 この作品は二千文字程度のサクッと読める短編です。内容はタイトル通り「目覚まし時計売り場に出る幽霊」の話。時計売り場で何が起こり、幽霊がどうしてそこにいたのか、世間話のような軽い語り口であかされていきます。

 この作品を読んだとき、最初に語り手に抱いた印象と最後に語り手に抱いた印象は変化したでしょうか?あんまり話すと新鮮さが薄れて面白くないのでこれくらいにしますが、やはり一人称口語調って面白いなと思わせてくれる作品だと思います。私も口語調の作品を書きたいなと思いました。


 企画に参加いただきありがとうございます。


 

 

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