威療士／レンジャー・ファミリー

【付録】登場人物紹介

《主要人物》

◎リエリー・ジョイナー：本作の主人公で、もうすぐ16歳を迎える負けん気の強い少女。緑色を好み、趣味は機械イジり。

　威療士（レンジャー）チーム〈CL〉所属のパイロットであり、北米合州国“最年少”の威療士。14年前の“事故”がきっかけで、セオークと出会う。秘めた想いから、自ら独立し、“ソロレンジャー”となることを目指している。相手のことを自分で付けたあだ名で呼ぶ癖を持ち、セオークを「ロカ」、ルヴリエイトを「ルー」と呼ぶことが多い。

◎マロカ・セオーク：リエリーの養父であり、威療士チーム〈CL〉リーダー。身長213cm、体重127kgを誇る壮年男性。14年前の“事故”がきっかけで、涙幽者（スペクター）に似た茶黒い獣毛が身体を包んでいる。

〈戦錠（バトルロック）〉の異名を持つスゴ腕の威療士。趣味は筋トレ。

◎ルヴリエイト・R.A.I.：救命活動随行支援人工知性（R.A.I.）で、乳白色の正十二面体の筐体を持つ。威療士チーム〈CL〉の母親的存在だが、リエリーとセオークにそう呼ばれることを嫌う一方、第三者（特に若者）に対しては「お母さん」と呼ぶようにそれとなく圧をかけることも。趣味は家事全般。

　普段、リエリーのことを「エリーちゃん」と呼ぶ一方、叱るときはフルネームを使う。

◎階上（はしかみ）一季（かずき）：威療士養成校〈ホープ・アカデミー〉日本校の訓練生で、16歳の真っ直ぐな性格の少女。階上勇義の妹。兄に似て猪突猛進なところがあり、やる気が空回りすることもしばしば。

　幼少期に命を救われた威療士に憧れ、同じ道を歩むことを決心した。涙幽者に対し、好戦的な態度を示す一方、本人は未自覚な様子。

◎階上（はしかみ）勇義（ゆうき）：階上一季の兄で同じく〈ホープ・アカデミー〉日本校の訓練生。18歳で身長194cmの熱血青年。幼少期に涙幽者絡みの“事故”で両親を亡くして以来、一季を第一に考えていきてきた。過保護と指摘されることに動じず、むしろ近ごろ活発になってきた一季の行動にヤキモキしている。

　一季が涙幽者と対峙することを極度に恐れている。

《チーム〈CL〉関係者》

◎“ドクター”・カーラ・ハフナイア：カシーゴ・ヘリックスセンターの副センター長で、セオークの主治医の30代金髪女性。涙幽威学の権威で研究者を務める一方、外科威として卓越した手技を持つ、いわゆる“神の手”。

　高飛車な佇まいから第三者に敬遠されがちだが、常に患者を第一に考えている。趣味はサイクリング。

◎レイモンド・バーグ：モーテル『Raymond and Martha』の店主で、腕利きの技術者（メカニック）でもある老爺。リエリー一家を古くから知る数少ない人物で、リエリーに機械工学の知識を惜しみなく与えた。セオークが頭が上がらない相手の一人。無愛想を人間にしたような性格だが、何かと面倒見がよい。

◎サリー・シルヴィア：世界的なファッションデザイナー。通りがかりで涙幽者に襲われかけたところを〈CL〉に救われて以来、不定期に顔を見せる。セオークの衣装をデザインし、ファッションショーに出演させることが密かな目標。イオという名の秘書がいる。

◎ジャック・コナー：カシーゴにある小学校の男性教諭。校内で涙幽者が出現した際、間一髪の所をリエリーに救われた。以来、リエリーに幾度となく断られながらも家に招待し続けている。見かねたセオークやルヴリエイトがジャック家の子どもたちと交流している。

◎ミセス・マチルダ：口の悪さで有名な老婆。街の名士であったパートナーを亡くした際、涙幽者化。セオークによる〈ドレスコード〉後、奇跡的に回復。レイモンド目当てにちょくちょく〈CL〉を訪れる。

《威療士関係者》

◎ジム：カシーゴ・ヘリックスセンターの守衛を務める老年男性。かつてリエリーたちに命を救われた経験を持つ。自身に子はおらず、若い威療士たちをわが子のように思っている。特製スパイス入りのコーヒーは威療士たちのイチオシ。

◎アキラ・レスカ：威療士チーム〈FM〉のリーダーで、紫の瞳を持つ18歳の少女。リエリーをライバル視しており、事あるごとに突っ掛かってくる。大所帯のチームを支えるため、奮闘する影の努力人。