第148話 おせち料理


 クリスマス配信が大成功で終わり、充分に承認欲求を満たしてから少しして。


 あっという間に年末になった。


 自分達の部屋を軽く掃除して、新年を迎える準備は万全。他の部屋は二日前に業者さんに念入りにしてもらったから、綺麗綺麗である。


 「ロイとレオはお迎えした頃に比べると大きくなったな」


 「成長が早いわよね」


 ソファの上でロイを枕にして寝てるレオの写真をこれでもかってぐらい撮る。癒しがすぎる。配信デビューもさせて親バカ丸出しに褒めちぎりたいところだけど、ペットから身バレする可能性もあるんだよな。


 犬猫を飼った事はどこかの配信で言ったけど、二匹がデビューするのは少なくとも俺たちが顔出ししてからだ。それまでは俺達で成長記録をしっかり撮っておこう。


 「梓ちゃんの作る料理は全部美味しいわねぇ。外れがないもの」


 「母親の私より上手なのは少し複雑なのだけれどね…」


 俺と梓が二匹の可愛らしさにやられてると、母親ーズの二人は年越しそばを食べながらにこやかに談笑してる。


 俺と梓は既に食べ終わった。後はガキ使を見て年を越すのみである。


 「スキルの力もあるけど、昔から梓って料理が上手かったよな」


 「分量通りに時間通りに作ったら誰でも出来るわよ。ママは変にアレンジをしちゃうから、たまにとんでもないのが出来上がるの」


 俺がスキルの事は聞かれないように話しながら梓に言うと、梓はちょっと苦笑いしながら、少しディスる。


 さっきまでみんなでおせち料理を作ってたからね。その時にアレンジをするかどうかで、少し揉めてたから。まあ、喧嘩とかじゃなくて、家族のコミュニケーションみたいな感じだけど。


 梓は基本に忠実。変な冒険はしない。料理をするのは好きだけど、オリジナルレシピとかに興味はないらしい。スキルのお陰か、食材の切り方とかが神がかってるけど。


 俺もあまり料理に興味はないけど、本当に美味しいのを作ろうと思ったら切り方とかにも拘らないといけないんだろうし、その辺が作用してるのだと思われる。


 逆に梓ママは革新派。隠し味と称してたまにとんでもないのを入れたりする。それが大ヒットする事もあれば、たまに馬鹿みたいなのも出来上がる。


 梓は母親のそういうところを見て、基本に忠実になったのかもしれないな。


 因みに俺と母さんは大雑把。大体こんなもんだろと、レシピをチラ見する程度で作る。偶にはそういう大雑把な味も悪くないでしょと自己弁護させていただきたい。


 「今回はローストビーフを作ってみたのよね。明日が楽しみだわ」


 「おせちにローストビーフ?」


 はて。そういうのはアリなのかな? 俺の中のおせちのイメージは、こう、和の料理って感じなんだけど。ローストビーフは回帰前でも、梓は用意したことがないはず。


 もしかしたら巷でおせちにローストビーフは流行ってたりするんだろうか。まあ、好きだし全然良いんだけど。数の子が一番好きだけど。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 知り合いがおせちにローストビーフは欠かせないって熱弁してたんですけど、出てくるのが普通なんですかね?


 作者は実家で暮らしてた時は母が気合いを入れておせち料理を作ってたんですが、出た記憶がない。


 一人暮らしをしてからはおせちとか食べてないですけど。てか、料理を全くしません。後片付けがめんどくさすぎるんや…。

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