トリッキー
顧客 (読者)のニーズに応えない文章ばかり書いている鳥尾巻ですが、実は密かに、書く人にこそ照準を合わせています。
あ、言っちゃった。
小説投稿サイトは愉快な実験場だと思います。運営の規約や法律を守るのは当然ですが、文章で遊べるなんて、文字変態には願ってもないことです。
試したことのない表現、誰にも話したことのない妄想を、好きに書けるのです。しかもそれを読んでくれる同好の士がいて、感想をくれたりするのです。
試さない手はありません。
詩や掌編などで、文字組自体に仕掛けをして、絵のように見せる。過去の作家達の作品にもパズルのような段組をしている例が見られます。
たとえば、有名なルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」には文章に仕掛けがありました。文字の回転、波打ち、言葉遊び。
web上で真似しようとしても、上手く行いきませんが、自作『反転する世界』という作品では少し遊びました。(宣伝)
和歌の「
伊勢物語の「かきつばた」の歌や「よねたまへ ぜにもほし」「よねはなし ぜにすこし」という吉田兼好と頓阿の和歌のやり取りなどが有名です。
「かきつばた」は句の頭だけを読み、兼好達の和歌は、頭と末尾を拾います。
天才かな?
今は廃れましたが、平安時代、貴族の間では文字と絵を組み合わせる「
とても興味深かったので、少しだけ参考にして『既読スルーしたい!!高嶺の花の生徒会長様が俺にだけオジサン構文送ってくるんだが!?』というラブコメを書きました。(またしても宣伝)
簡単ですが、このエッセイの場合、エピソードタイトルは末尾が「き」で終わります。文字数は各話1000文字ぴったりになるように調整。
そんなことをしても、話の先を読みたい読者には一ミリも伝わらないかもしれないのは分かっています。読みやすさは気にしても、文字組が興味深いかどうかなんて気にする人はほとんどいないと思います。
そうです、ただの自己満足です。あちこちに小ネタを挟んで、気付いてくれるマニアックな人がいたら一緒にほくそ笑むのです。
最初に言った通り、これはコンテストや書籍化を目指す人には向かない話ですから、遊ばず手堅い方法で書いてくださいね。
鳥尾巻のところで遊んでいる場合ではありませんよ!
あ、ウソ。少しでも読んでくれたら嬉しいです。
つづく
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