エピソード4  クレーム対応

なんと、斎藤さんはクレーム対応の神なんだそうだ。


確かに、斎藤さんは

柔らかな物腰、静かな微笑み。

誰からも嫌われないだろう雰囲気を持っている。


「あなたの会社の従業員!口の聞き方も知らないの?指導不足でしょう。上司を出しなさい!上司を!」


「お客様、お電話代わりました。私、指導係の斎藤と申します。この度は私の指導不足でお客様にご不快な思いをさせてしまい、大変に申し訳ございませんでした。」


「解ればいいのよ!以後気をつけてちょうだい!」


電話からけたたましい声が漏れている。


さすがに、あの斎藤さんも凹んだか


と思ったら


「誰でも間違えることはあるでしよう!自分は何一つ失敗しない様な顔して人を責めるなんて言語道断!」


いやいや

斎藤さん、それはちょっと違うって

ここ会社


向こうは取引先だよ


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る