第5話 爪研ぎの誘惑
ふわぁ〜。
よし、今日は飼い主がガッコウという場所に行く日なのでアレをするか。
「じゃあ、行ってくるね。いい子に留守番しててね。」
飼い主が出かけたのを見計らって、僕はサッとケージから出た。
アレというのは、爪研ぎのことだ。やらないと変な感じがするし、伸びすぎて大変なことになってしまう。
なにより、こんなに爪が長かったら危ない。もちろん、飼い主を怪我させたくないとかじゃないからな。
自然界では、そこら中に爪研ぎをする場所があったけれど、この場所でどこもかしこも爪痕だらけにしたら飼い主が怒る。
前に、飼い主が普段寝ている場所でやったら、とても怒られた。
しょうがない。またあそこでやるか。
飼い主がどこからか持ってきた丸い柱にそっと両手を添え、ひと思いに力を入れる。
ガリッ、ガリっと心地よい音がなって、心が安らぐ。
ふぅ〜スッキリした。今日もいい1日になりそうだな。
飼い主がいない間、ここをしっかりパトロールしよう。今日も1日頑張ろう!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます