第18話  ごまかしきれない

昨日の夕飯の食器が、シンクで山になっている


ゴミを出さなくちゃ


窓を開けなくちゃ


何もかもしたくない


髪はボサボサ


顔も洗わず


心も身体も動かない


「ただいま!」

息子が帰ってきてしまった


「ごめんね、今日何も出来なかった」

恥ずかしい気持ちでいっぱいになりながらも布団の中から言った


息子は

「朝ご飯、作ってくれたじゃん!」

「何も出来てないなんてことないよ!」


そう言って、元気に遊びに行った。


心が軽くなって泣いた。

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