25日目

やっと、やっとです!シイナが上位の魔法を使えるようになりました!これでいつでもわたしを殺せるようになりました。使う魔法はシイナに任せるとしましょう。

なんにせよ、これでわたしはおばあさまに会えるのです。長い実験の日々は大変でしたが、頑張った甲斐がありました。


けれど、今になって心残りができてしまいました。それは他でもない、シイナのこと。彼女はわたしが居なくなってからどう生きていくのでしょうか?

わたしはシイナをこの家に閉じ込めていました。外の世界をきっと彼女は知らないはず。


いっそ心中も、なんて考えてしまったけれど、それはやめました。だって、シイナが死ぬ必要などどこにも無いのですから。

それに、シイナにはもっと色々なものを体感してほしい。美味しいものを食べて、様々な景色を見て、楽しい日々を送ってほしいのです。

身勝手な願いなのは重々承知しています。それでも、わたしはシイナに幸せになって欲しいのです。


最後にわたしを殺させるなんて、残酷なことをさせてしまってごめんなさい。許してほしいだなんて言いませんし、むしろ恨んでくれて構いません。

その方が、きっとシイナにとっても良いことなのでしょうから。

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