陰キャな俺が陽キャ美少女JKの妹になった(けど妹は引っ込み思案だった)話。

ここあ とおん

双子の妹は引っ込み思案

第1話 学校一の美少女


 俺のクラスには学校一美人と称される女子がいる。


 名前は津田音符おんぷ


 誰もが認める美貌を持ち、モデル並のスタイルで、何よりも明るい性格で数々の男子、女子までもオトしてきた。


 付き合った回数は100を超えるとか、経験人数も3桁だとか色々噂されるのも仕方ない。そのくらい彼女はこの学校に影響力を与えてるお方なのだ。


 そして、俺は学校一の陰キャと噂される男子だ。


 彼女いない暦=年齢とか噂される以前に話題に俺の名前が上がることはほとんどない。これが陰キャの宿命だ。


「俺もあんなにモテたいな……」


 と、昼休み。机の上で毎日のように妄想を膨らます。ぼっちで弁当を食べ終わり、毎日昼休みは暇なのでこうすることが殆どだ。


「なあ、津田いるだろ」


 隣で固まって食べてた男子の会話が聴こえた。


 陰キャが唯一得意なことである心内コールアンドレスポンスをする。


 これは相手の発言を心の中で返事するという、言わば会話の練習みたいな感じ。


「あいつにさ双子の妹がいるって噂聞いたんだよ」


 ホントかよ。


「しかも、顔がそっくりでめっちゃ可愛いらしい」


 へえ、見てみたいな。


「名前はしらんけどきっとうちのクラスの津田みたい明るいやつなんだろうな」


 そだね。


 こうすれば会話繋がるんじゃね?と心の中で満足する。


「え?その双子の妹この学校にいるの?」


「いや、別の学校らしいんだよ」


 まあ、この学校だとしたら既に俺も見てるはずだからな。



放課後



 俺は帰宅部だ。なのでホームルームが終わった瞬間教室から身を消すことも容易い。


 俺は速攻自転車にまたがり家に向かう。自転車を車のように飛ばす。


 ここを曲がってもう少し行ったら家だ。ラストスパート!と勢いよく曲がる。


 すると道の脇からは制服を着た女子高生が出てきて俺達は衝突してしまった。

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