天野雪見

第30話

「なー、隼人はやと。この女の子なんか変じゃない?」


「いや、怖い話やめろよ?」


「違えーよ。この動画」


スマホで見てたAVを見せる。


「なんか、顔と身体が一致しないっていうか…」


「いや、お前…それどこで見つけた?」


「自分で検索した〜」


「それ偽物だぞ。このピンクの髪の子はアイドルだから、こんな仕事するわけねーだろ」


「アイドル?」


「テレビとか出てるやつだよ。こんなの誰か趣味で作ったやつだろ」


「…隼人、テレビいつ見るんだよ」


「はぁ?うっせぇ。職場で見てる」


「清掃の時か〜家にはないしな」


「うざ。そんなん見てんじゃねーよ」


「いやなんかさー自分でも探せるんじゃね?ってなって」


雪見ゆきみは何考えてんだか。お前騙されやすいくせに、余計なことすんなよ」


「はいはい、もうしませんよー」


「つーか掃除」


「やってるって〜」


なるほどな。偽物動画もあるのか。知らなかったな。完全に騙されるとこだった。

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