お礼。
「それにしても、先日の配信ではまさかコクヨウからプレゼントを貰えるだなんて驚きですわよね……」
結局、爆弾マン3ではコクヨウに翻弄されるしかなく、あられもないポーズのスクショなどを取られまくった。
で、今日はその反省会も兼ねて、一人でスーパー爆弾マン3のストーリーモードを勧めつつの実質雑談配信だった。
「これは私からも何か、コクヨウにお礼を返さねばならないと思うの。あ、もちろんいい意味でですわよ? ゲームでやられたリベンジはまた別で返しますわ!」
”お嬢、既に行動で返してるから十分じゃね?”
”メイドさんへのプレゼント……実用的なもの、とかいってもAIだしなぁ。眼鏡ケースとか意味ないよな?”
”スペアの眼鏡とかも実際交換しようがないしな”
「なのですわ。BCD、プレゼントが難しいのよね」
ほふぅ、と頬に手を当ててため息をつくカロナ。
”お嬢、リアルでは手先は器用だったりする? お嬢も手作りの品をなんかつくったらいいんじゃないか?”
「ん? 私の手作りの品、ですの?」
”リアルで作ったら、BCDのスキャン機能で3Dデータ取り込めるじゃん?”
”おっ。頭いいなお前”
”コクヨウさんならお嬢の脱ぎたてパンツでも渡せば[コメントは削除されました]”
[セバスチャン]:”――何も見ませんでしたね?”
”アッハイ”
”アッハイ”
”すみませんでした”
「ふむ、コクヨウに手作りの……ふむ。ふむ。いい考えですわね」
[サクラ]:”お、プレゼント作っちゃう? ならフェルトマスコットとかいいわよ!”
”お、ダンジョンブレイバーのサクラちゃんだ”
”お嬢の雑談お茶会へようこそ!”
「フェルトマスコット、ですの? あ、というかサクラ様ですわね。ようこそですわー」
コメントの中、先日コラボしたダンジョンブレイバーの紅一点、サクラがいたのに気づくカロナ。
女僧侶なサクラは、よくよく思い返せば女子力とか高そうだ。
[サクラ]:”お手頃だし、難しくないし おススメだよ。よかったら型紙作ってあげようか? ( ̄▽ ̄)”
「えっ、よろしいんですの? おいくら払えば良いのでしょうか?」
[サクラ]:”あ、じゃあ今度ウチの配信で500円くらいスパチャして。前に作ったのをちょっと変えるだけだから、さくっと作る――作った! ( *´艸`)”
”仕事早いな!!”
”話しながら作業してた可能性”
[サクラ]:”丁度メイドのフェルトマスコット作ったデータがあったから。それに別ので作ったシュナイダーって猫の耳としっぽつけただけだからね。あと色変えたくらい?”
「す、すごく早いですわね。もしや野生のプロですの??……まぁ、ありがとうですわ!」
[サクラ]:”ほぼ汎用だからねー。フレンドメールで送るー。( ^^)ノ”
[サクラ]:”あ、材料は百均や手芸屋さんで買えるよ。なければ通販でも可!”
”はぇー、すっごい”
”サクラちゃん有能!”
ぴこん、とメールが届く。
「おぉう、マジ届きましたわ。今度忘れずにスパチャしときますわ!」
[サクラ]:”うん、いつでもいいからねー (*^^)v”
開くとそこにはフェルトマスコットを展開した型紙が書かれていた。何枚かのフェルトと、糸と、綿があれば作れそうだ。
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