第22話 大丈夫④

その言葉に俺は頷く。


「最後は、幸せだったんじゃないですか?本当の事は言えませんが……。きっと、勘太郎さんを思いながら死んだのではないでしょうか?きっと、ずっと苦しかったんです。誰にも言えなくて……。だけど、勘太郎さんと過ごす時間は大切な時間だったんです。ちゃんとした事を言えなくてすみません。ただ、今日は月命日だから勘太郎さんに会えるかな?って思ったんです。昴さんが、話していた通りの素敵な人でよかったです」


光島さんは、ニコニコ笑いながら俺を立たせてくれた。


それから花束を供えて、手を合わせる。



「あんまり落ち込まないで下さい。あっ!これ、渡したかったんです。では、失礼します」



光島さんは、会釈をしていなくなった。


俺は、渡されたそれを開く。


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