第7話 そうだね
あやめの言葉に、俺は「そうだね」って頷いていた。
あやめは、昴が死んだ事をきちんと理解していない。
「また、会えるよね」
「そうだな。いつかな……」
俺は、あやめとバスに乗り込む。
「かん兄ちゃん、昴兄ちゃんにはいつ会える?」
「いつかな?あやめが、大人になって、もっと、もっと、もっと、年を取ったらかなーー」
「そんなに待ったら、あやめおばあちゃんになっちゃうよ」
「そうだな!なっちゃうな」
あやめは、嬉しそうに笑っている。
昴の骨を見たら、昴が死んだってわかるのだろうか?
明日になればわかるのだろうか?
もう、いないのは理解していても
死ぬって事は、理解出来ていないのがわかる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます