12日目 Fürst Carl

「12日目の出会いは」

 

 さて、折り返しの彼女は鈍い金色というべきなのか、馬に乗った兵隊らしきラベル。彼はカール王子らしい。Fürst Carl 5.1%。香りは抑えめのお花のよう、口に含んだ際、東南アジア系のビールに近い薄めのピルスナー、味わいはドイツビールにしてはホップが効いていて苦味はやや強め。この子の実家はドイツは南部にあるエリンゲンという場所、お城好きなら知っているニュンベルク城とかがあって進撃の巨人的な街並みなんだよね。ここは1690年から醸造所があるみたい。この子はねぇ、とっても難しい。日本人には馴染み深いピルスナーのハズなのになんだか馴染みのない味。自分の知っている町が目を覚ますと僕だけがいない街になってる的な? この子は学校では全く記憶に残らないのに、休日にコンビニで偶然出会った私服姿、髪型に僕がキュンとなる。

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