第29話 福の日/『迎えたい人』

仕事納めの翌日、大掃除をしようと重い腰を上げた。けど、忘年会の酒がまだ体内に残留しているようで、再び布団に潜る。綺麗な部屋で新年を迎えた方がいいが、目に見えぬ歳神様のためにだるい体を持ち上げる気になれない。

昨年一緒に窓拭きした元カノが舞い戻ってくるなら、はりきって掃除するのに。




◆12月29日は「福の日」/2023年12月29日作

#140字小説 『迎えたい人』

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