枝先に真白に咲いて染まりゆく薄紅に 我が身の色問ふ

 枝先えださき真白ましろいてまりゆく薄紅うすくれなゐ

 いろ





 ***** ***** ***** 



 桜の花が咲いていた。

 真っ白な花だった。

 桜は薄紅の花ではなかったのか。


 雪のように白く見えたのは、わたしの見間違いか。

 あの花も、いつか薄紅に染まるのだろうか。


 わたしもいつか、この場所に染まるのだろうか。

 染まれるだろうか、新たな場所に。


 わたしの色は、今、何色だろうか。

 わたしは、今、何者だろうか。


 薄紅であるはずの花を

 真白に見た わたしが 白いのだろうか。


 白いわたしは、宙ぶらりん?







 白い花が散る頃に

 わたしの色も決まるだろうか。









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