僕のスライムがドラゴンを倒すのは理にかなっているよね？

第7話タフな女性たち。

「え？王班長、どうしたの？」

王孟は鼻に青あざができて、殴られた後のような顔をしていました。

「くそっ、誰が俺の同級生をいじめるんだ？！」

陳書は義侠心に燃え、金色のスライムを召喚しました。

「グジュグジュ。」

金色のスライムが「獰猛」に鳴きました。

それは一級契約霊で、身長は約30センチ。大便のように見えて、戦闘力はない、

実際に……確かにそうでした。

「陳皮、御獣法では契約霊を勝手に召喚してはいけない。先に教室に戻ろう。」

王孟は驚いてすぐに止めました。

「まさか、同級生を平気でいじめるとは、法律はどうなってるんだ？」

陳書は憤慨しながら、契約霊を先に戻しました。

その時、隣の御獣三班から一人の生徒が現れました。

彼は白いTシャツを着て、目立つ緑色の髪を染めていました。

「僕が郑易だ。問題ある？賭けに負けたのだから、それが御獣班のルールだ。」

郑易は嘲笑を浮かべながら王孟を見ました。

「今月の下品御獣珠は僕のものだ。ちゃんと渡してくれよ。」

「小王、君だけじゃない。御獣五班全員がゴミだと言ってるんだ！」

王孟は拳を握り、不甘さが目に見えました。

「この緑髪のやつ、なんて傲慢なんだ？」

陳書は心の中で思い、立ち上がろうとしていました。

「ここは御獣三班の領域だ。先に戻ろう。」王孟が陳書を引っ張り、教室に戻りました。

陳書は郑易を一瞥しましたが、最終的に衝動を抑えました。

「どうして喧嘩になったの？」陳書が尋ねました。

彼の知る王孟は、トラブルを起こすタイプではないように思えました。

「僕たちはずっと対立していて、毎月一回御獣師の試合を行い、負けたら学校からの御獣珠を相手に渡さなければならない。」

「御獣珠？聞いたことがないけど。」

「毎月の月試験で上位三位に入ると、御獣珠をもらえるんだ。」

「だから僕は知らなかったんだ……」

二人は支え合いながら教室に戻りました。

いくつかの男子生徒が集まり、心配そうに言いました。「孟兄、大丈夫かい？」

王孟の毎月の試合について、皆はよく知っているようでした。

「本当に役立たずだ！もう3ヶ月連続で負けてる。」

冷たい声が響き渡り、馬尾を結った女子生徒が軽蔑するように話しました。

彼女は白いスカートを着ており、顔は色白で、非常に小柄に見えました。

言葉を終えると、彼女は教室を出て行きました。

「あの人は誰？」陳書は疑問を抱きながら尋ねました。

「私たちのクラスの学習委員、夏冰だよ。」

王孟は低い声で答えました。彼女の口調にはすでに慣れている様子でした。

班長として3回の試合に連敗してしまい、御獣五班は他のクラスからも非難されていました。

話していると、急に生徒が大声で叫びました。

「大事件だ！今日放課後、夏冰が御獣三班の全員に挑戦するって！」

「どういうことだ？！学習委員がそんなに強いのか？」

「御獣三班には24人いて、一番弱いのでも三級御獣師だぞ。」

王孟は驚き、ため息をつきました。

「夏姉が私のために場を作ってくれているんだ。郑易に勝てなくて、本当に役立たずだ。」

「勝てるのか？」

陳書は夏冰の空いている席に目を向けました。その女子生徒がこんなに勇敢で、クラス全体に挑戦するなんて思ってもみませんでした。

「夏姉は以前は御獣一班だったけど、特別な理由で御獣五班に移された。力は確かにあるけど、御獣三班も甘くはない。」

陳書はわくわくしながら、手をこすり合わせました。

「放課後みんなで応援に行こう。本当に勝てなかったら、一緒に戦おう。」

「いいね！」

御獣五班は一斉に団結し、この戦いを見に行くことになりました。

二つのクラスの対決は学年全体を驚かせ、先生たちも知っていましたが、誰も止めることはありませんでした。

普通のクラスの生徒が集団で喧嘩をするのは許されないが、

御獣班は喧嘩をする代わりに、何をするんだろう？

ちょうどその時、授業のベルが鳴りました。

白いドレスを着た夏冰が教室に戻ってきました。

方柯も教室に入ってきて、下を向いている生徒たちにテストの用紙を配りました。

「前回のテストの成績で、上位三位は夏冰、王孟、黎子轩です。」

そう言いながら、方柯は三つの白い珠を取り出しました。それらの中には濃厚な霊力が満ちています。

それは学校から提供された下品御獣珠でした。

他の薬剤と異なり、この珠は体内の御獣力を直接向上させることができ、非常に役立ちます。

しかし、その価値は同様に非常に高く、一つにつき数十万もするため、市場には出回っていません。

このような公式な背景を持つ学校だけが手に入れることができます。

成績優秀な学生にとって、年間数百万の授業料は確かに価値があります。

「夏冰、午後は気をつけて。」

方柯は特に注意を促しました。彼はすでに挑戦のことを知っているようでした。

「方先生、大丈夫です。同級生たちは見に行くつもりです。」

陳書は断言しました。

「それなら良い。陳書、あなたは行かなくてもいい。危険に巻き込まれず、文化の授業を真面目に学んでください。」

陳書：「？」

主役なのに、僕が戦わなくても戦いと言えるのか？

一日があっという間に過ぎ去りました。

陳書は最初は知識を学ぼうとしていましたが、高校入試には文化の科目もあります。

しかし、彼には基礎がなく、本を見るとすぐに眠くなりました。

数分後、彼は知らず知らずのうちに寝てしまいました。

チリンチリン！

鮮明なベルの音が鳴り、陳書はほぼ本能的に目を覚ましました。

「下校時間だ……」

その時、クラスの雰囲気が一瞬で変わりました。

夏冰は青いバックパックを背負って、最初に教室を出て行きました。

他の生徒たちも続き、学校の御獣館に向かいました。そこには専用の競技場があります。

二つのクラス以外にも、他の三つのクラスからも観戦者が来ていました。

競技場はすぐに約百人で溢れかえり、かなり混雑しました。

そして、中央には巨大なプラットフォームがあり、そこが契約霊の戦いの場でした。

「夏冰、あなたの実力は認めるけど、こんなに愚かな挑戦をして、私たち全クラスに挑戦するなんて、用意した御獣珠はあるのか？」

郑易は腕を組み、嘲笑の表情を浮かべました。

三つの御獣珠は合わせて60万の価値があり、豪勝と言えるほどで、御獣一班の生徒ですらこんな贅沢はしません。

「余計なことは言わないで！」

夏冰は軽蔑の表情で、瞬時に自身の契約霊を召喚しました。

吼！

一匹の体全体が湛蓝の氷狼が現れました。その体長は約二メートルで、全身から冰霜を放ち、瞬時に全場を圧倒しました。

「五級御獣師？！」

下の観客たちは声を上げて驚きました。

五級御獣師はすでに御獣一班のトップ生徒と言え、トップ10に入ることができます。

「あなたがこんなに自信を持つのも無理はない。」

郑易は顔をしかめました。彼自身、クラス長でありながらも四級御獣師に過ぎません。

「慌てる必要はない。私たちには20人以上いる。車輪戦でも勝てるだろう。」

そう言って、郑易は自身の契约霊を召喚しました。

骨のナイフを持つ骸骨が瞬時に現れ、その眼窩には緑色の炎が燃えており、とても恐ろしい姿でした。

御獣師といえども、契约霊の種類は非常に多様で、妖獣だけに限られません。

郑易の骸骨は亡霊の類であり、陳書のスライムは特殊な種類です。