僕のスライムがドラゴンを倒すのは理にかなっているよね？

第4話チャンおじさんと呼んでくれ。

「あの、僕の今の御獣ランクは一級になったんだ。」

この発言を聞いて、二人は同時に陳書を見た。

すると、陳書が心の中で動かし、金色のスライムが彼の手に現れた。

各御獣師には専属の御獣スペースがあり、契約霊は普段そこにいる。

陳書は以前、スライムを観賞用ペットとして家に置いていた。

「本当になっている。」

二人はスライムの力を感じ取り、それが一級契約霊になっていることに気づいた。

御獣師のランクが上がると、契約霊の力も同時に強化され、各属性も向上する。

契約霊の潜在評価が高ければ、新たな才能や技能を覚醒させる可能性もある。

陳書は前回の選択で中量の御獣力を得て、一級御獣師に昇格したのだ。

「李さん、これで問題ないですよね。」

陳平は自分の息子が気づかぬうちにランクアップしていたことに驚いた。

陳書は本気で御獣師になるつもりだった。

「わかった、それなら学校に話しておくよ。」

陳書親子は満足してオフィスを後にした。

「本当に良いことなのか悪いことなのかわからないな。」

李远はため息をつき、もう一本煙草を吸おうとした。

「あれ？机の上のライターはどこだ？ちくしょう、また陳さんが持っていったか。」

……

陳書は教室に戻り、すぐに多くの同級生に囲まれた。

陳皮が無事であることが確認されると、みんなが失望した。

「本当に残念だ……子供と同じテーブルで食べたかったのに。」

張大力はため息をつき、残念そうに言った。

「席を立てる？何のために！」

陳書は張大力に笑いながら罵り、自分の席に向かった。

「黒旋風が君を苦しめなかったの？」と誰かが尋ねた。

陳書：「もちろん苦しめたよ。」

「李先生は僕を御獣クラスに行かせようとした。僕は行きたくないって言ったんだ。普通の人になりたいって。強くなることには全く興味がないんだけど、彼がずっと説得してくるから。」

「バカヤロウ！」

周りの同級生は一斉に鄙びる声を上げ、自分の席に戻って、もう彼に構わないことにした。

陳書はその様子を見て、さらに楽しそうに笑った。そして大声で言った。

「西北の玄天に雲一つ、まるで鳳凰が烏の群れに落ちたようだ。」

しかし、返ってきたのはクラスメイトからの鄙びる目だけだった。

皆は既に陳書の性格に慣れており、彼の名前を陳皮や陳贱に変える方が良いと思っていた。

チリンチリン！

上授業のベルが鳴った。

生徒たちはきちんと席に座り、教科書を取り出し、授業を待っていた。

しかし教室に入ってきたのは「黒旋風」ではなく、文雅で穏やかな男性教師だった。

「陳書君はどこ？ちょっと出てきて。」

陳書はゆっくりと立ち上がり、存在感を示すためにわざと咳払いをし、教室の外に向かった。

「あれは御獣クラスの先生だ、陳皮が本当にクラスを変えるつもりなのか？」

「本当みたいだ、彼には元々御獣の才能があったけど、契約霊の評価が低すぎて諦めたんだろう。」

「こうなると、また一人祸悪が減ったな。」

生徒たちはこそこそと話し合い、教室の雰囲気はいつもよりも明るくなった。

「あれ？君か？体調は良くなった？」

教室の外で陳書を待っていたのは、先週末に彼を見かけた方柯先生だった。

彼は御獣五班の担任でもあった。

陳書は少し考えてから、「良くなったけど、完全じゃない。」と答えた。

方柯先生は呆れたように言った。「李先生から伝えに来たんだけど、午後に教科書をまとめて、御獣五班に来るように。」

「先生、なぜ御獣五班なのですか？一班の担任は？」

「何を考えてるんだ？」

方柯先生はついに我慢できなくなった。

御獣一班に入るには優秀な生徒だけが選ばれる。各生徒の契約霊は少なくともDランクである必要がある。

普通の生徒とは異なり、御獣クラスの競争は非常に激しい。

御獣生徒は5つのクラスに分かれており、生徒の総合成績に基づいて分類される。

目的は、生徒たちの競争意識を育て、力を向上させる意欲を高めることだ。

陳書は最初から御獣一班に入ることを目指していたが、それは現実離れした夢だった。

御獣五班に入ること自体がやっとのことだった。

陳書はため息をついた。御獣五班だろうが、いずれ自分の力は上がる。

一度の選択で一級御獣師になったのだから、何度もすれば直接飛躍できるかもしれない。

午後になると、陳書はすべての荷物を整理し、御獣五班の教室の外で待機していた。

「皆さん、今日、御獣五班に新しい生徒が加わります。」

「普通クラスから来た陳書君です、皆さん歓迎しましょう！」

黒いフレームの眼鏡をかけた方柯先生がそう言い、教室の外の陳書に入ってくるように合図した。

「皆さん、こんにちは。普通三班から来ました陳書です。」

陳書は両手を背中に組み、まるでリーダーが視察するように振る舞った。

「健康で顔立ちが整い、悪い癖もありません！」

「言語、数学、外国語、理科の知識に精通し、清潔で美しい少年、誠実で信頼できる少年です！」

「皆さんが気に入らなければ、陳叔または叔と呼んでください！」

「……」

教室は静まり返り、彼の自己紹介がこんなにもトンデモないとは思わなかった。

「もういい！もういい！これで十分だ！」

方柯先生の顔には苦笑いが浮かび、額には汗がにじんだ。

御獣五班にはどんな怪しい生徒が来るのか、だんだん厄介になってきた。

「先生、僕まだ紹介していないんですが……」

「陳書、あなたの席はあそこだ。」

方柯先生は教室の後ろの席を指し、陳書がまた話すのを耳にすると、我慢できないかもしれない。

やはり李先生の言う通り、この陳書は手に負えない。

陳書は残念そうに、特別に用意した1000字の自己紹介、そのほとんどが賛美の言葉だったが、見せる機会がなくなった。

彼は本を抱えて自分の席に戻り、多くの生徒が彼を見ていた。

陳書は微笑みながら頷き、親しみやすい態度を取った。

御獣クラスの生徒数は固定で、各クラス24人だが、陳書の加入で御獣五班は唯一特別なクラスになった。

「これから授業を始めます。陳書君は新しく転入してきたので、クラスの進度に早く追いついてほしい。」

方柯先生は再び真剣な表情に戻り、午後の授業を始めた。

「『三年で御獣、五年で成才』を出して、今日はその中のテスト問題をやります。これは今月の試験ですので、真剣に取り組んでください！」

「このタイトル、何だか妙だな、圧迫感がある…」と陳書はつぶやいた。