子守唄

憶えているのは昨日だけ

温め合った手足だけ


思い出の中に生きている 

あなたに詩を詠っている


少しずつ 少しずつ 

忘れていってしまうから


どうかお願い そのままで 

そこに居続けて欲しいのだ


憶えているのは言葉だけ 

声は失くしてしまっただけ


少しずつ 少しずつ 

忘れていってしまうのだ


憶えているのは寝顔だけ 

流れた長い睫毛だけ


どうかお願い そのままで 

眠り続けて欲しいのだ


思い出の中で生きているあなたに 

唄をうたっている

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