第20話 約束の地

河沿いの柳の木に 竪琴をかけて

私達は川に 一粒の雫を落とし

涙で河の 水量を増やす

涙で溢れる河を 渡ろうとすれば溺れ

すでに紅く染まる あの海まで

流れ流されて いくのだろう

そして遺された 竪琴だけが

柳の木からひとり 哀しい歌を歌う

終わりの見えぬ 哀しみを

砂混じりの 風にのせて

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る