僕はヴァンパイアです。〜人に紛れるつもりでしたが面白そうだったので紛れるとかやめてダンジョン配信者になろうと思います〜
下手な小説家
第1話 ヴァンパイアは生きるのも一苦労
「突然ですが、ぼくヴァンパイアです」
旧知の友人に告げてみた。
名前は
長めに伸ばされた髪はヘアバンドで括られており、後ろには髪が垂れている。いわゆるポニーテールと呼ばれる髪型をしており、服装はジーンズに茶色のコートを羽織っている。
「ヴァンパイア?...ああ、今日そういえば
思い切って打ち明けてみた僕の告白は不発に終わりました。
むなしいですね。
許さんぞエイプリルフール!!
そもそもなんで、侍の国に横文字の文化があるんですか!!おかしいでしょう!
もっとなんか威厳を持たせて、
舐めてるんですか!?
馬鹿にしてるんですか!?
アホなんですか!?
「いや、ほんとなんですよ!まじで!見てくださいよこの尻尾とか!」
一人のヴァンパイアは椅子から立ち上がり、ズボンを脱ぎ始め尻尾を見せようとする。
ヴァンパイアのベルトからは金属の音が聞こえてくる。
だが、場所が場所である。
「おいおい!お前、頭がとうとう逝ったか!?ここはカフェだぜ!?可愛いおねーさんならともかく、てめーのようなヒョロガリがケツを出していいい場所じゃねぇよ!」
長尾から発せられるドギツイ罵声。
だが、彼の投げかける言葉はどれも的を得ており、正論と言っても差し支えないものだった。
そう、ここはカフェなのだ。
付け加えると、時間帯は昼。場所は東京。曜日は日曜。
...これが意味するのは、そう!
人がごみのようだ!
ってこと。
「確かにお前は、出会った時からおかしかったよな!!『血が飲みたーい』とか、『うぅ、血ぃ...血ぃ...』『夜...それは覚醒の時ッッ!!!』とかな~!!」
手を前にだらんと突き出し、ゾンビの真似をする。
目もきちんと白目になっており、コスプレをしたら結構なクオリティになりそうな予感を彷彿とさせる演技。
「あ、あれはまだ食欲のコントロールができてなかったの!!まだ、人間の食にも慣れてなかったし!」
羞恥からか怒りからか、顔を赤く染め上げ反論する。
「まーだ中二病こじらせてんのかよ!早く卒業しろよ!もう俺ら
この中二病という病気は何とも厄介なもので、発症はその名の通り中学二年生辺りになりやすくなるのだが、人によって治るスピードが違うのだ。
1カ月で治る者もいれば、三十路を過ぎてもこじらせている奴もいる。
ヴァンパイアは外そうとしていたベルトをキツく締めあげ、口論に移ろうとする。
だが、いかんせん彼らは周りが見えていなかった。
ヒートアップしすぎた口論は思わぬ一言で収まることとなる。
「お客様。他のお客様の迷惑になっておられますので、ご退店願います」
そう、言われたら従うしかない
レジの方面からすたすたと歩いてきた店員から下された裁き。
ふと、冷静になり周りを見渡すと、他の客からの痛いほどの視線。
優雅に紅茶をたしなんでいるおば様からは舌打ちの音が聞こえる。
「「あ、っすぅ、はい。すいません」」
見事にシンクロしながら店員に謝ると、半ば引っ張られるような形でレジに連れてかれた。
...伝票と共に。
──
〈あとがき〉
皆様、初めましての方は初めまして!下手な小説家です。
暇だったので、カクヨムコンに向けて一つ作ってみました。
え、今連載中の作品はどうしたのかって?
...っすう...そ、そんなもんありましたっけ?(すっとぼけ)
ってことで(急な話題転換)良かったら☆とか、♡とかレビューとかお願いします
(高評価乞食)
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