第16話

 黒い柱に触れたら現れた3メートルサイズの犬の魔物に負けてから1週間が経ち、ゴーレムマスターと次元空間の祝福も育ち、ゴーレムたちのボディと武装も強化を行ない、通常の魔物には負けない様になっていた。


 この1週間の間、何をしていたのかと言うと無人になった町を探索して物資集めを行ない、新しい魔物が現れる黒い光の柱の中に次元空間の出入り口の登録をして魔物狩りをしていた。


 この時の探索で何故無人の町の探索だったのか、それはこの辺りは黒い光の柱が多くて特別緊急地域に指定され、避難を行なう様に指示されたからだ。


 ほとんどの人が世界のレベルアップしてから初日と2日目で遅くても3日目でこの町から離れているからである。その為、ゴーレムたちの探索では人に会う事は無くなっていた。


 ちなみに特別緊急地域は1県に最低でも1つはあり、もっとも多い都道府県は北海道だ。


 そうして物資の回収に回った結果、食料だけじゃなく娯楽品の漫画やゲームに映画のDVDなどの物の回収や家電、農業用品などもあり、更にペットショップを回ったので犬や猫が増えた。


 そして、魔物の棲家である黒い光の柱にも入り、そこで次元空間の出入り口を登録してオーク、ラプトル、鰐の魔物の棲家が新しく出入り口に登録された。


 この登録に向かう時に驚くべき事も発見した。どうやら魔物たちは黒い光の柱を中心にして棲家を使っていたのだ。


 ゴーレムたちを向かわせた時にはそこまで棲家が出来ていなかったが、これが時間が立てばより規模が大きく頑丈な棲家に変わっていると思われる。


 ここまでが外の町をゴーレムたちに探索させた結果だ。


 次からは魔物たちの棲家の黒い光の柱の探索した結果である。


 まずは素材生成で新しく登録出来た物からだ。下級牙がラプトルと鰐、下級皮がラプトルと鰐、下級骨がラプトル、下級肉が鰐。これが新しくに追加された素材だ。


 次に新規に追加された素材がこれである。下級木で木材、下級土で土、下級草で薬草、下級爪でラプトル、下級水で水が追加された。


 この時に驚いたのは下級木の木材と今まで使っていた木材が別物だった事だ。この2つの木材の違いを確かめた時、下級木の木材の方が生成するのに必要なポイントや魔物石が多かったがその分だけ強かった。


 魔物たちの棲家である場所で採取した物は素材生成の登録が可能な事にも驚いた。


 これを知ったのは蜂の魔物の棲家の森でゴーレムが木の枝を折り、それを見て素材生成の魔物石代わりに使えないかと思って持って帰って貰った時に気が付いたのだ。


 それから下級土と下級草は犬の魔物の棲家の草原で(特に草は他の草の種類とは違う草をゴーレムが発見して持って帰って貰った物)、下級水は鰐の魔物の棲家の水をペットボトルで持って帰って貰った物だ。


 その他にも宝箱から生成アイテムを作る為のレシピや多くの下級回復ポーションに下級魔力回復ポーションや下級状態異常ポーションに武器や防具も見つかっている。


 次にゴーレムマスターが1週間でどれだけ成長したのかだ。


 まずは動かせるゴーレムの数だ。1週間もポイント稼ぎをして貰った結果、15機のゴーレムが稼働している。


 ゴーレムボディはドール型の中、使われている素材は下級金属だ。これを15機全てに行なわれている。(ドール型中は150センチ)


 そしてゴーレムの武装は新しくポイントを使って建造に追加した槍型(下級金属・中)棒型(下級金属・中)を武器として使い、剣型(下級金属・小)か棒型(下級金属・小)のどちらかを予備武器にしている


 ちなみに全てのコアは操作能力レベル3、最大出力レベル3、学習効率レベル3になっており、ゴーレムボディの方はレベルは上げていない。


 最後に次元空間だ。倉庫に使う部屋を拡大し、新しく娯楽品を楽しめる空間と農作業を行なえる空間を増やした。


 農作業を行なうに伴い、空間設定で自然環境を再現する自然環境追加を農作業を行なう空間に使用した。


 そのお陰で昼夜があり、風に雨も起こる様な空間が作られてた。この空間設定にかなりのポイントを消費してしまった。


 最後に次元空間の出入り口は10個まで増やして、出入り口の登録されている物の中に魔物の棲家は5つある。


 そして1週間経った今日、ゴーレムたちを犬の魔物の棲家にある黒い柱に触れると現れる大きな犬の魔物との再戦する為に先ほど向かわせた。


 ここからはゴーレムたちの判断で戦いが行なわれる。その為、俺はポテチとコーラを準備してこれからゴーレムVS大きな犬の魔物との戦いを観戦する。


 「準備出来たぞ。お前たちも頑張れよ。」


 ポテチとコーラの準備が終わり、俺はゴーレムたちへと応援の言葉を掛けて黒い柱に触れさせる様に指示を出した。


 その指示に従って01ゴーレムは黒い柱に触れると、黒い柱は消えて大きな犬の魔物が出現する。


 大きな犬の魔物が出現したと同時にゴーレムたちは走り出す。大きな犬の魔物が行動する前に攻撃を先に仕掛けに向かったのだ。


 ゴーレムたちの武装は中型の槍と棒で長さがあり、槍型武装を持つゴーレムは突きを繰り出し、棒型武装を持つゴーレムは振り下ろした。


 ゴーレムたちの攻撃で毛皮を貫き、棒で打たれる。大きな犬の魔物は痛みで叫び声を上げながら身じろぎして刺さった槍型武装は抜ける。


 そして、大きな犬の魔物は反撃に出た。大きな犬の魔物との距離が一番近いゴーレムに噛み付こうとして来たのだ。


 だがそれが大きな犬の魔物の仇となった。口を大きく開いた為、その大きな口に槍型武装を持つゴーレムの幾つかが槍型武装を突き出した。


 そのせいで大きな犬の魔物は攻撃を中断して下がった。その隙を残りのゴーレムたちは見逃さず、槍型武装持ちは突きを放ち、棒型武装持ちは棒型武装から予備の剣型武装へと変えて、大きな犬の魔物へと接近して大きな犬の魔物の身体に剣型武装を突き刺したのだ。


 痛みに叫ぶ仕草をしながら大きな犬の魔物は身じろぎ、一番近くのゴーレムを狙って大きな犬の魔物は腕を振るって弾き飛ばす。


 大きな犬の魔物の攻撃を受けたゴーレムは全身が金属製だからか、それほど遠くに吹き飛ぶ事もなく、ゴーレムボディの破損も下級金属だったお陰でそこまで酷くはなかった。

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