詩集 ~街~
由上春戸
街
街に待ち
街に待ちわび
街に生き
それでも今も街は街
驕れる夢は未だ遠く
秋華に揺れる遥かな街
この街で朝日は昇って水面を照らし
この街で夜闇は訪れ木々を覆い
幼い命は泣き喚き
老いた命はたしなめて
廻って巡って繰り返す
見慣れた街の見慣れた景色
この街で言葉が生まれ笑顔が生まれ
この街で嘘が生まれ憎悪が生まれ
清かな昨日は淡く霞んで揺らめいて
冷たい明日へと曝されて
廻って巡って繰り返す
いつもの街のいつもの結末
街に待ち
街に待ちわび
街に死に
それでも今も街は街
無限に歌い
静かに暮れゆく遥かな街
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます