207.AFの検証
メディウス・キウムの屋敷の裏庭に来ている。ただの原っぱだ。前のオーナーが庭園を造る予定だった場所みたいだ。
「これを着けるのか?」
ハヤテに加速のバングルを渡す。果たして、バトルロイドであるハヤテに効果があるのだろうか?
ハヤテが加速のバングル着け動いてみるけど、何も変わらない。
「なにか変化は?」
「なにもない」
はい、残念! 土スキルが使えるようになるAFも使わせてみたが効果なし。バトルロイドにはAFは効果がないということがわかった。
魔女のおばあさんから買った雷避けのブレスレットはハヤテでも効果があった。あれはブレスレット自体に効力があるので使えたと考える。
「じゃあ、今度は美紅が使ってみて」
「わかりました」
加速のバングルを着けたと思ったら、消えて遠くにいた。
「ハヤテは見えていたか?」
「見えていた。消えたわけではない。高速で移動しただけだ」
天祐十傑神選の時もそうだけど、俺には消えたようにしか見えない。
「これがなくとも同じ動きは可能ですが、少ない力で行うことができます。ですが、私には余り意味のない物と考えます」
素の能力でできることだからねぁ。着ける意味はないかも。
それより、ハヤテは使えなかったけど美紅は使えた。完全機械のバトルロイドとノーマロイドとの違いだろうか? ノーマロイドは人として認識されたってことかな。
じゃあ、ダビーさんにこれを使わせたらどうなるのだろうか? 今度、使わせてみようか?
今度は美紅に土のAFを使ってもらう。土スキルはジャズさん戦で美紅は実際に経験している。初っ端から、ジャズさん見せた技を連発。棘の山が出来ている。
「これはいい物です。使い勝手がよく、応用が利き、弱点が少なく、威力もあります」
「じゃあ、美紅が使えばいいね」
「ありがとうございます。使いこなして見せます」
また一つ、美紅におもちゃを与えてしまった。あんまり、やりすぎないでね?
「師匠に美紅の姐さん、クート会頭。なんか面白そうなことしてるっすね」
ファイン、エッジ、フーガの三人だ。
「お前ら、ちゃんと仕事してるのか? 遊び賃はやらんぞ」
ステインさんはハンターギルで新人の指導を無償で行っていると聞いている。とても、真面目な人なのだ。それに比べ、この三人は……。
「まあ、ぼちぼち依頼は受けてるっす。なあ」
「う、うっす」
「ははは……」
この三人は小金持ちだ。特にファインは最初のほうから天祐十傑神選の賭けで、うちのメンバーに賭けて儲けている。
遊び惚けているといっても、ちゃんとハヤテの指導を一日一回受けているので気にしてはいない。ハヤテに厳しくやれと言ってあるからね。
「それより、美紅姐さんって土スキルなんて持ってましたっけ?」
エッジ君、鋭い。まあ、この原っぱの惨状を見れば誰でも気づくか。
「加速と土スキルの
「「「AF⁉」」
こちらの大陸ではAFはとても貴重な物。迷宮で稀に手に入れられるみたいだけど、国に献上すれば領地がもらえるって話だ。
まったく関係ないが、『パティスリ-ミミ』の店の横に置いて天祐十傑神選の映像を流していたディスプレイだが、あれもAFってことになっている。
そのディスプレイだがカスミとアヤネ、猫ちゃんたちが集めたこのメディウス・キウムの町の情報をライアが編集して、ニュース形式で流している。
その情報は他愛もない話から強盗、殺人などまでいろいろだ。なので、いつも人だかりができている。ライアの話ではメディウス・キウムの新聞社から提携しないかって話も来ているみたい。
「美紅にとっては加速は使い難いらしいが、土スキルは使いやすいみたいだ」
「使ってみたいっす!」
「「俺も!」」
まあ、いいか。減るもんじゃないから、使わせてみよう。
三人が交互に加速のAFを使ってみる。
「凄いっすね……」
「加速プラス加速でもっと早くなるかと思ったけどならないな……」
「さすがAF……。略してさすエー」
エッジは面白いことを考えていたようだね。残念ながら思惑どおりにはいかなかったみたいだけど。
「AFを装備してその力を使っていると、その力が身に付くっていうっす。訓練中だけども使わせてほしいっす!」
へぇ、そうなんだ。AFの力が体に馴染むってことなのかな?
「ハヤテに預けておく。訓練時に限り使用を認める。精進しろ」
「「うっす!」」
「お、俺は?」
知らんがな。今度、別のAF見つけたら貸してやる。
ちなみにだが、俺にはAFのスキルが使えなかった。どうも、『世界の理から外れし者』が邪魔をしているようだ。厄介な称号だね。この称号にメリットってあるのだどうか?
まあ、AF自体に効果のある物は使えるので、あまり気にしていない。
でも、魔法みたいなことしてみたかった……。
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