12 蛮寇北国編1話:王国の玄関
山の南面と北面が一望出来るギムゼン峠。一行は頂上を越えようとしている。
はぐれドラゴンの足跡、爪痕が残る中でエリクディスは旧帝国官僚ギムゼンの偉業を称える石碑の前で立ち止まった。
何かあるのか? スカーリーフに、棺担ぎと牙運びのオーク六名も足を止めた。
「……海が見たい」
碑文を目にしたエリクディスがそう一言。
「そんなこと書いてるの?」
スカーリーフは目にした文字をとりあえず読む、などという文明癖を持っていない。
「疲れたわい」
「さっさと行く!」
「うーむ……」
普段は急かされる者に背中を押されたエリクディス、疲労の色が濃い。
高地は空気が薄い、気温も低い、道は平坦ではない。
はぐれとの追走劇により気力体力を絞り出した後である。普通、若くても休みが欲しいところ。
休みは一応取った。オークの荷役六人をスカーリーフが砦から小屋まで連れてくるまで一日は掛かったので、その時間が休み。
若いのなら、疲れは残しつつも気力が残った。中年は筋肉以上に関節への痛みに苛まれる。
峠を越えてからの下り坂は足への負担が強かった。老いた人間は杖へ体重を託すように進む。
「おんぶしよっか?」
「ジジイじゃないわい」
「じゃあ早く」
「若くないわい」
足は回らず口は回る。
ギムゼンの偉業が風化していく街道は正に山あり谷あり。
峠越え最初の難関は道が崩れ去り、踏めば砂利に滑落させられるような急勾配であった。通行補助の縄や鎖の一本も無いところを見るに、最近になって雨や一時的な川の氾濫で削られたと見られる。
エリクディスは坂を前に止まり、ワシは疲れた、という主張の大きな溜息をつく。
スカーリーフは面倒な男の腰帯を掴んで手土産のように下げ、坂の下へ飛び降りた。
「のわぁあ!?」
以後、下り坂が急勾配を見せる度にスカーリーフが口真似する。
「のわぁあ」
「うるっさいわ」
仲良しの応酬を見てオーク達も笑う。
■■■
一行は山腹の野営地にて就寝前に焚火を囲む。エリクディスは指示を出した。
「そろそろフレースラント領内に入る。ここからは儀礼だ。明日から相応の格好をして貰うぞ」
「めんどくさー」
スカーリーフは寝る時も完全武装。エリクディスの言う帷子団子姿で、横臥せずに座って手には武器。
「衣装に埃をつけるなよ」
「うえー」
「入城前か謁見前にも再度整えるぞ。この前、宰相殿とこちらに神命下った時は野外だったが、今度はそうもいかん。身体も服も洗って、金物も錆を落とさねばな」
「じゃあ次も野外でやりゃいいじゃん」
「いかんわい。イストル卿の婿入りぞ。お前さんの故郷だって結婚式くらい、雑にやらんじゃろ」
「まあ……うん」
他所はともかく故郷を引き合いに出されると蛮族は否定が出来ぬ。
「暴れて衣装を傷つけるなよ。ユンブレアの服屋みたいにフレースラントでも直ぐ仕立ててくれるとは限らんでな」
「そんなん、次の敵に聞いてよ」
「自制心。それからお前さんご自慢の腕! それから物を大事にする心を持ってだな、えーい、何遍でも注意したりんのう」
「だって壊れる物って壊れるでしょ。あ、私頭良いこといった。おっさんはアホ」
「一つお前さん好みの、実利的なことを言おう。長年使いこんだ道具には、祝福とも呪いとも、その力が宿って奇跡の力を宿す神器のように振る舞うことがあるのだ」
「へー」
「戦乙女、見習いと言えど半神が使えば常人が扱うより強く宿りやすかろう。その戦乙女の衣装も、長く大事に使えば見た目も機能も然るべき力を帯びると考えられる。その鉄頭に上下帷子より強力、実用的な、な」
「じゃあこれ着てればもっと強くなるじゃん」
「そうじゃないなぁ。神学で考えれば、戦乙女に仕立てたあの装束、あれこそその身分を際立たせるもの。今の雑兵姿で力を宿すか、戦乙女として力を宿すか、お前さんでもどっちが早く凄くなるか自明じゃろ」
「そー言われると、そうかも」
「それにのう、ヴェスタアレンの戦いで既にお前さん、あの姿で名前が売れてしまっている。もう既に、あの姿で戦うものだと人々に認められてしまっておる。今後は、少なくとも目立つところで動く時は戦乙女の衣装だな。儀礼式典に用いれば戦うよりも力が宿りやすいかもしれん。特に、宮廷儀礼に関わるとなれば特別。もっと強くなりたいと思っているのならそうするのだ。雑兵狩りばかりで満足する手合いでなかろう」
「分かったけど……かー、洗うのめんどくさ。おっさんやって」
「馬鹿もん、自分の仕事道具を他人に任せるでないわ。それにワシがいない時どうするんだ」
体も洗わなければ服も洗わず降雨か川渡り任せ。鎖帷子も手で強く叩いて錆を落とす程度だった蛮族女が、綺麗な衣服と中に仕込んだ鎖帷子を綺麗にしておくなど手間も手間であろう。
「洗濯屋?」
「専門家に任せるのは悪いことではないが、道中の野営地で頼めんだろう。小姓でもつけるにしたってそやつの面倒はお前さんが見るんだ。どっちにしたって金が掛かるぞ」
「おっさん払い」
「自分の道具じゃろが」
「おっさんが作らせたんでしょ」
「神命によりお助けしたまでだ」
「すけべの趣味で作ったくせに!」
「大仕事目前ということであれば、必要経費として数えていいがのう」
「じゃ、いつもは洗わない」
「心得よ。戦乙女は殺すだけではなく、兵士達を鼓舞して死地へ喜んで誘うものとは何度も言ったな。そして汚い臭いは論外。身体を汚すのは戦場での返り血のみじゃ。そう身だしなみを整えて、その尻に兵達がついて来るようにする。これは何度も言っとるぞ」
魔法使いは話をやや斜めに反らした。
「じゃあ何、ケツ見せりゃいいの?」
「全裸で勇気を誇示するのは野蛮な戦士まで、戦乙女の仕事は別だ。見せるにしても捲れて見えるか見えないか、見えるかもと愚かな期待をさせる程度だ」
「あ゛ー! 頭痛い」
うん、と言わされる前にスカーリーフは走り出して、途中石を蹴飛ばして転がし、そして野営地を離れてしまった。
エリクディスは一度に物を言い過ぎてしまったと思い、言葉に出来ないどこかで詐術に勘づかれたとも思い、溜息を吐く。
普段から綺麗にさせておく方法は?
「魔法使い殿、追わんのか?」
オークの荷役代表が言う。
「追わんでいい」
■■■
明くる朝、どこで寝たか不明なスカーリーフが川原で、どっばーん、などと言いながら砲丸投げ遊びしているところで一行は合流を果たす。青が映える戦乙女の装束には着替えていた。
そして口数が多い者が沈黙。他七名は雑談を大いに楽しむ文化を持たず、山道悪路を進んで中継地点が見えて来た。
峡谷に構えた城壁城門一枚。北から見ると隠れているが、その南に宿場町一つ程度の集落がある。
これぞフレースラント王国の南国境、関門。脇に立つ衛兵二名は全甲冑で固めた国境防衛の精鋭で、二束三文の雑兵とは出で立ちがまるで違う。
衛兵より手前で足を止めたエリクディス、神命を背負う者として威厳を持って振る舞う。
「我が名は魔法使いエリクディス! 死神の神命に従い、お連れしたイストル卿とその棺である!」
衛兵の一人、訝し気を通り越して敵意の眼差し。片手に持った斧槍、構えずとも両手に持つ。
衛兵のもう一人、深く頭を下げる最敬礼をしようとして、雰囲気を察して止める。
神命を背負う二人が出国した後に何か事情が変わった様子にすら見えた。
「その汚いオーク共は何だ!? 決して通しはしないぞ」
威嚇の声、あっちへ行けと手を振りながら、敵意を向ける衛兵が接近。入関の拒否である。
「我らの友人への侮辱は止めてもらおうか」
スカーリーフとオーク達の怒気が膨らむ気配を背中に受けつつ、エリクディスは口より先に手が出る者達に対応する。まずは衛兵を咎めながら、しかし庇うように腕を横に伸ばし、手を出すなと意思表示。
だが足りなかった。短い腕と低い背の上を通り越してスカーリーフの拳が伸び、衛兵を、兜面帽をへこませ殴り倒してしまった。伸びて動かない。
これは一戦開始かとオーク達は棺にドラゴンの牙を降ろし、剣に斧を手に取る。
関門の上、門楼にいた衛兵隊長が怒鳴りながら下まで駆け降りて来る。
「止めなさい! 止めい!」
隊長は道中、剣を掴んでいきり立ち関門から出撃しようとした衛兵の甲冑を掴んで投げた。また、腰を蹴飛ばして転がす。
「しかし隊長、こいつら殴って!」
などと反論しようとする門前のもう一兵の斧槍を奪い、柄で脇に首を固めて足払いで投げる。
それから関門側を向き、斧槍の石突で地面を突いて衛兵隊全員へ警告の音を鳴らす。
エリクディスは衛兵隊長と背中合わせになって、杖も使って両手を横に伸ばし、戦うべからずと一行の好戦派を抑える。
門楼の上で弓を持った衛兵達が、構えるべきかと悩んでいる。
「ギーデル隊長、お久しぶりですな。この友人への侮辱に対する殴打は謝罪しませんぞ……しかし入関拒否とは何事か。神命であり、宰相殿の依頼でもあるぞ」
「エリクディス殿、説明します。まず街道で殺人、暴行事件がありました。フレースラント国民にも被害があって、届け出もある。被害者は顔を潰され、鼻が削がれていた。犯人はオーク。で、逆にお尋ねしますが」
「うむ。オーク達よ、街道での殺人、暴行、それは真であるか?」
荷役の代表が答える。
「山羊泥棒に対する罰だ。鼻削ぎは戦乙女に習った」
「そうだよ」
オークもスカーリーフもあっさりと肯定する。
「何を!?」
エリクディスはあえて驚きの声を出す。これからどうギーケル隊長と話すべきかと頭を回す前に、それで少し立場を中立に持って行き、交渉難易度を下げる腹積もり。
「顔殴ったって頭イカれて死ぬ時あんじゃん。だから見せしめなら鼻削げって、ちびに教えた。それからやったんじゃないの?」
オーク達が、そうそう、と頷く。
「うむむ……山羊泥棒の件、隊長は把握しておるか?」
「自分の罪を申告する馬鹿はそういないでしょう……が、事情は分かりました」
「まずは冷静に話し合う場を作ろう。こちらは連れを一旦下がらせる。良いか?」
「そうしましょう」
たった一人の穏健派は好戦派に向かい、両手を前に突き出すことを繰り返して、下がれ下がれ、と手振り。
「抜けばいいじゃん」
門を抜く、突破。宣戦布告である。
「馬鹿もん、死神の神命であるぞ!」
「あっそ」
その後関門脇にて、神命一行の指導者エリクディスと南関門衛兵隊長ギーデルとの話し合いが成された。
このようなやり取りがあった。
山羊泥棒と暴行殺人の件。
「そもフレースラント国外の、テュガオズゴン氏族領内での出来事。長と外交その他で解決することである」
「我が国はあのオーク達を国と認めていません」
「それはそちらの政治事情。我ら一行が関与するところではない」
外交問題であればこの場で解決など不可能であった。
衛兵殴打の件。
「神命を負う我らを拒否したことに死神より罰が下るか下らぬか、これのみである……ワシとしては水に流して結構です。それから戦乙女と、彼が名誉を掛けて決闘したいというなら止めませんぞ」
「いえ、あれも公務中のこと。私から非礼を詫びさせて下さい。お二人のことを知っていたのにもかかわらず通行を止めてしまいました」
「では、こちらからは無かったということで」
神命背負うからこそエリクディス、神威を貶めぬようにと高圧な態度を絡ませて取る。
オーク入国の件。
「フレースラント王国としては現在、オークやゴブリンにケンタウロスなど敵対的な異種族は勿論、人間の蛮族も入国させておりません。まずはご存じ、東方国境での蛮寇共との戦い。それから暴行殺人の件です。ですからイストル卿、でしたか。婿殿と棺、それにあの戦利品でしょうか、その運搬はこちらで人手を手配させて頂きます」
「納得した。しかしあのオーク達には、はぐれドラゴン退治の返礼ということで報酬無しで荷役を頼んでいたわけだが、途中で放棄させれば侮辱に値する。面子にもかかわる。この始末をつけねばなるまい」
「我が国として彼等に謝罪し、話し合いで理解を得るなどと出来ないことです。私的な案件ならばともかく、公的にはとても」
「そちらがかのオーク達をいかに見ようと、この度の、死神の神命の一端でも担った者達である。無作法、重々無きように」
「それは分かりますが、どうすれば?」
「何、簡単なこと。酒と食べ物に菓子、これ等を包めばよろしい。彼等に渡すのも、お役を免じる謝罪もワシがすれば良いこと」
「それであればこちらも、魔法使い殿に渡しただけという名分が立ちます」
「それで忠告、いや警告だ。手土産に毒は勿論、唾吐きも、呪いの言葉もあってはならぬ。重ねて言うが彼等は儀式の、一時でも担い手だった。それを穢す行いあらば呪われよう。この言葉を疑うのなら他の神官、魔法使いに尋ねて良い。念のために言うが死神は人間もオークも差別せぬ」
「それでは横槍が無いよう、私が直接見繕ってきます。それで良いでしょう?」
「それでお任せする。あと、彼等の食欲は戦士の四人分……フレースラントもケチとはオーク相手にも思われたくないでしょう。街道沿いから話は容易に広まりますぞ」
「流石は魔法使い殿、道理です」
話し合いが終わる。
後にエリクディスはギーデル隊長が用意した、腹の空く匂いが薫る大袋を受け取り、重さから、えっちらおっちら歩きながらオーク達の代表に手渡す。
「なになにそれ!」
と鼻を利かせたスカーリーフの横やりは、中年の尻で、ふん、と何とか鼻息付きで押し退けた。
「荷役ご苦労であった。頼んだ仕事を半端なところで投げさせる無礼は許されよ。個人ではなく集団間の諍いとなれば今日この場でどうにもならぬ。手土産で満足してくれるか分からないが、これにてお別れとしたい」
大恩人エリクディスが頭を下げ、一礼してまで言うのならばオーク達も下がらざるを得なかった。
「チャルカン族長にはよしなに」
■■■
関門より南の山道は良く整備されていた。水に流されて欠けているところなど無い。
衛兵に護送される、棺桶とドラゴンの牙をそれぞれ載せた馬車二台が進む。車輪は街道と喧嘩もあまりせず、ガタと鳴る音も大人しい。
エリクディスは牙の荷台で、荷物を枕に、寝ながら空を眺めている。雲は多彩な形をしながら風に流されて見飽きない。
スカーリーフ、空飛ぶトンボや蠅、虻を宙で掴んでは六本足の足掻き様を観察し、離したり投げたり、地面に叩きつけたり。それから突然どこかへ駆け出して、鳥獣を仕留め、好き放題野原を駆けてから戻ってくる。鈍行の旅に向かない性分。
山林道。未来の木材は間伐されて育成中。切り株並ぶ伐採地、若木が整列して並ぶ植林地は明確に区分けされている。官僚の姿も見られる。
平野部に出る。山からの川を使い、灌漑も引いた農村が秩序だって並ぶ。麦穂が成熟して並び、刈り取りはまだ。休耕地もしっかり確保。家畜が路肩で迷子になっていない。
エリクディス、スカーリーフがここを初めて訪れた時は、まだまだ麦穂は青かったが今は黄金に染まる。これらがパンやビールに変じると思えば心が浮かれる。
市場併設の宿場を通過。刈り取りの繁忙期に備えて季節労働者が集まり始め、宿屋が開店に向けて大掃除中。看板や屋根の手直しもされている。
フレースラント王国では季節労働者への賃金は国が統一している。我が農場が高い、待遇が良いという宣伝合戦は争いを避けるためにされていない。活気はあるが溢れておらず、秩序だって落ち着いている。
主に農業用として奴隷の市場も開かれている。こちらは、いざ繁忙期を迎えて値が上がる前に買うとお得、という触れ込み。
並ぶ奴隷の風貌から東からやってきた未開の外敵がほとんどであった。亡国の危機を乗り越え、東方の荒野から得たものがこれ。
このフレースラント王国が受けた侵略被害に対してならばたったこれだけだった。失った人命の不足を埋めるに足りない。
この北国は基本的に土地は痩せて貧しいのだが、南方諸侯のように近隣相食む戦国時代ではない。東方からの蛮族と争っているが王土は一つに纏まり、国民の団結は固い。明確な、共通語も通じない蛮寇なら尚更。
街道が一段太くなる。国名と同じ王都フレースラントに続く道。
馬車が一台ずつ、停車せずにすれ違える幅になった。御者同士でする挨拶も平和。南国のように道を譲る譲らない、もしかして盗賊か、などと武器の柄を手に身構えない。
王都は内陸にある。北の横断山脈と、南のギムゼン山地から注ぐ川が合流する地域の中核、中洲から始まった要衝。河川の整備さえ成れば不浄の沼地から、豊作の耕地に変わる大地。ここは既に父祖達の手によって変わった後だ。神官等が豊神の祠を整備。
護岸された水路を渡る橋を幾つか踏む。崩れる心配は見たところなく、一本毎に通行税も取られない。
かつて亡国の危機にあったとは一見して分からない盛況さである。これは死神に生贄を捧げた戦いにより、蛮寇を国境で止めたからである。多大な犠牲は報われた、かもしれない。
生贄になった英雄王の新しい、勇壮な騎馬銅像が王都城壁南門前広場で青銅金色を放って立つ。鋭く東を睨み、いざ戦わんと剣を突き付ける。この記念碑には国家意志が宿っている。
騎馬銅像の配置、傍を通る者が必ずや見上げてしまう。
広場より前から荷台から降りていたエリクディスも顎が上がって、三角帽子の型鍔を摘まみ上げる。
多少の権威など芥子粒に思っているスカーリーフでさえ、牝馬? と覗いてしまう。
そういう造りになっている。
この偉大なる王の代わりに、棺に入った南方出の小僧が据えられるやもしれない。
「スカちゃんや、これはちと、偉大過ぎる。イストル卿の件、面倒があるやもしれん。大人しくせいよ」
「意味分かんないんだけど」
「いきなり殴ったり殺したりするなと言っておる。ワシに許可を取れ」
「はあ?」
「荒事となれば武器を取るなと言わんが、急に何も言わずにぶち殺すなと言うておる」
「めんどくさ」
「その後の処理の方が面倒くさいわ。面倒どころかどうにもならなくなるわ。関門の事件を思い出せ、関門を」
「ふーん」
「ふんでないわい」
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