第5話

「取り敢えず欲しいもの(能力)言っていくから駄目なら言って」


「分かった」


「じゃあ、まずは魔力上限無限と全属性」


「それならはじめから与えるつもりだったが、魔力無限ではなく魔力上限無限なのは何故だ?」


「最初から魔力無限なんて怠けそうだし、私は努力して強くなりたい」


「成る程。お前らしいな。あとはなんだ?」


「創造能力と某豆粒錬金術師と同じ錬金術。それとこれから行く世界の知識。」


「創造能力は属性としてあるし全部与えてやれるな。…もういいのか?」


「あとは自分の元々持ってる力で何とかするよ」


「そうか。なら今言った分だけお前に与える。それと、俺の加護もつけてやる。加護に関しては俺も始めて与えるからどうなるかは分からんが悪いようにはならんだろ」


「ありがとう」


「あと、今持っている記憶は五歳まで封印するぞ。流石に赤ん坊プレイはできんだろ」


「無理」


赤ん坊プレイという言葉に即答するとレジリオは小さく笑った。そして私の頭に手を置いて寂しげに微笑んだ。


「名残惜しいがそろそろ異世界へ送ろう。幸せになれよ」


「…レジリオ…またね」


余りにも寂しそうな顔をしていたからそう言って微笑むと、レジリオは一瞬驚いてすぐに嬉しそうに笑った。


「あぁ…またな」


レジリオのその言葉を最後に、私の意識は闇へと落ちた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る