もしも悪役令嬢がゲーム知識を持っていたら?
起:
主人公が夢で自身が登場するゲームの内容を知る。
どうやらこの先王子に恋をし、しかしその王子が恋心を抱くヒロインに対して敵愾心を抱き、最終的には死刑になるらしい。
しかし彼女は「横やりが入るなら殺せばいいじゃない」と考え、早速行動を開始。
父上に嘘をつき、「あの
当然すぐに暗殺者を差し向ける父だったが、相手はヒロイン。
当然(?)のことながら、命からがら生き残ってしまう。
承
そうして数度暗殺を企んでみるが、一向に目的を達成できる気配がない。
ついにはゲームの開始時点と同じ、学園入学の日になってしまった。
ヒロインはこちらにも普通に話しかけて来るが、これまで
そう考えた彼女は極力無駄な接触はせず、かつ接する必要のある時は必ず丁寧にしていた。
そんなある日、結局ゲームにもあった断罪シーンが始まってしまう。
しかし王子とその他クラスメイトたちが言って来る罪状は全く身に覚えのないことばかり。
今回一緒に学園に通うことになってからヒロインに嫌がらせをしたことは一度たりともない。
死刑を回避したいのだから当然だ。まぁ、それ以前に散々暗殺しようとはしていたわけだが。
とはいえ、ヒロインも読み上げられる罪状を否定するそぶりは見せない。
結局、彼女は誰にも庇われることなくそのまま処刑が執行されることに。
転
処刑当日。ギロチンにかけられた少女の眼前に男が立ち、こう叫ぶ。
「この女は、王子様への想いに狂い
それを聞き「結局ゲーム通りの展開に…」とまで考えた瞬間、この上ない違和感を覚えた。
それもそのはずだ。なんせ現実の彼女は、ここに至るまで一度たりとも恋などしなかったのだから。
学園入学前はヒロインを殺すことを、入学後は死なないことを目的にして行動してきたのだ。
死刑の一因となる王子と接する機会は意識的に避けてきたし、当然恋をする暇なんてなかった。
そんな行動を取っていたものだから学園でも別に目立ったことはない。
しかしそれとは裏腹に、今は殺されそうになっている。それは一体なぜか。
ふと嫌な考えがよぎりヒロインを見る。
それと同時に上からギロチンの刃が降り—
結
???「はー…人が死ぬのってあんなグロいんだ…マジ夢に出そう。つか、あいつなんだったんだろ。素直にいじめてくれば即座に王子様に言おうと思ってたのに…原作を知ってたのかな?転生者とか?そのせいで無駄に周りに同情を買いに行く必要ができちゃったじゃん。マジめんどかったぁ…ま、どうせ死んだんだし、もーどうでもいっか」
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