第23話世界会議の試作

 コース料理のなんたるかを俺はまだ知らない、それなら一品料理で一つ一つ花がある中華料理で攻めていきたい。 

 

 あくまでも中華風な物も混ざってるかもしれないけど。 

 

 異世界の宝石貝シェルジュエルを使ったホワイトスープ、玉ねぎの王様、王玉玉ねぎとマッシュルームを細かくしいため少量のシェルジュエル、ジュエルシュルでも呼び名はいいらしい、をミキサーにかけミルクとバターで伸ばし、塩コショウで味を調えた。 

 

 サファイア塩はまろやかで味を調えるのと見栄えが良くなるので気持ちよく使える。 

 

 次はエビチリ、ただエビチリを出すわけじゃなく。 

 

 エンジェルシュリンプという種類のブリブリ感が特徴のエビを、パートフィロに包んでパリパリ感を演出する、添えるソースはサバイヨンソースこのソースによってまた味わいがかわり、皮から飛び出るエビに思わず圧倒される。 

 

 次はメイン 七色豚、レインボーピッグの丸焼きの皮の部分をもちもちとした皮で包んでネギ、ブループルームというキュウリを挟んでタレをつけて食べる。 

 

 ザラメや砂糖を少し降って、甘目で食べるのが主流だが、酸味のある梅やはっかなどのソースでも美味しく食べれる。 

 

 とろとろとした触感を「ホウ」だったかな?ほろほろと儚いサクサクとした食感をツイと呼ぶ 

 

 味、香り、そして食感にまでこだわっている料理が中華料理なのである。 

 

 フォアグラを自然に生み出す異世界のドードー鳥の内臓を抜き、5行米を詰め込んで、鳥の美味さを極限まですいこんだ米料理を味わってもらいたい、もちもちとした食感はヌオだ。 

 

 七色豚の肉とドードの肉を細かくして食感の儚い踊りマイタケと長いもの角切り、白銀米をあわせた物をレタスかコーン型のピン「餅」で食べるのも非常に美味しい。 

 

 そしておこげ料理、餡をかけた時のじゅわじゅわと湯気が上がる感じが楽しくて、気分があがる。 

 

 これを国々の材料を使って作ろう。 

 

 スープにはフォッチューチャンを作ろうって考えもあったんだが、こちらの世界の食材で乾燥された物が少なかったので、自分で干す段階からつくらなきゃいけなくなってしまうので、時間がかかりすぎるためパスした。 

 

 あと内臓料理がこの世界にははっきりいってない。 

 

 もちろん食べれる内臓なんかはたくさんあるのだが、同じ内臓でもこっちのモンスターは食べれて、あっちは食べれないなど面倒なのと、どうしても臭く鼻のいい種族からは非常に嫌がられるため自然に食べなくなってしまったという。 

 

 捌きたての超新鮮な奴じゃないと駄目だから自然と内臓はあと回しになって、大量に豊富にとれる肉を食う方がメインとなったという。 

 

 いまでは内臓料理は、激戦時代に奴隷が食べていた過去の闇の産物として扱がれだし、内臓なんて犬も食わないとか昔の日本のトロの扱いを思い出すような扱いらしい。 

 

 あれには加護で下処理を完璧にする能力と、それに代わって魔道具が完璧に再現してくれるから大量生産に大量の下処理なんかができるので、いつか内臓料理も処理して作ってみたい。 

 

 受け入れられるかは別なんだけどね。 

 

 セバスさんとリリアさんに料理の感想を聞いてみると。 

 

 「スープは相変わらず期待感と胃の広がりを感じます」 

 

 「ミルクをスープに、そしてそれが美味しいのがすごいです」 

 

 「使徒様は料理人ではないとお聞きしましたが、ここまでの物が作れるなら立派な食の使徒様です!」 

 

 ホログラフィで見えたり補助機能だったり、レシピはもちろんいろいろなサポート能力に加護の力があるから、これらがなかったら完全に素人なんですが。 

 

 自炊くらいはしてたから、プロ仕様のサポート能力が備わったといえばいいのか? 

 

 例えば、訓練もしてないのに素手で五グラムの塩なんかをきっちりとれたり、お玉で丁度いい調味料がきっちり拾えたりと、普通は訓練しないとできないことがすっとできてしまう体になっている。 

 

 仕込みもガンガンできる体力や気力が備わった肉体に、魔道具はあくまで現時点の仕込み能力を完璧にトレースしてくれるから、俺ができない仕込みなんかは魔道具でもできない。 

 

 あくまで基本となるのは俺の調理能力らしい。 

 

 ロックとアレックスも仕込みを覚えて、分担して焼きや揚げなどをやる。 

 

 アレックスには魚の焼きをメインに、ロックはその都度手の足りてないところに入る感じで回っている。 

 

 俺が指示が下手なのをロックが王宮の調理場で習ったかのように、サポートに入ってくれるので非常にやりやすい。 

 

 また皿には美的センスや見た目の妖艶さが必要になったりする。 

 

 セバスさんとリリアさんが見た目をサポートしてくれるので、高級感溢れる一皿に仕上がっている部分がある。 

 

 一人でやっていた時と違って、今はチームで動きがまとまりつつあった。 

 

 明日は世界会議晩餐会、俺も開設の為に席に同席しなきゃいけない。 

 

 料理の説明なんておおげさなものじゃないとおもうけど、ナイフとフォーク以外にも箸も用意してるし、一応説明役で参加しなきゃいけない。 

 

 何処の国に行くことになるか?決まったわけではないが、各国を回って能力を発揮してほしいとはいわれえいるので、結果的に世界巡りをしなきゃいけないんだなとおもった。 

 

 グランディルに帰ってくるのはかなり後の方になるのではないか?それに国によって病人も怪我人もおおいだろうし、コース料理で出す料理もかんがえなきゃいけないけど、屋台なんかで出す料理を作んなきゃいけないんだよなぁ 

 

 屋台料理かぁ何がいいかなぁ?その土地の素材を使っての名物作成なんかもいろいろ忙しくなりそうだ。

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