食の使徒 素人だけど使徒に選ばれちゃいました。癒しの食事を貴方に 幻想食材シリーズ
夜刀神一輝
第1話食の使徒 降誕
降誕の間
ここが異世界か?と周りをきょろきょろとすると、鏡が目に入った。
もとの世界の自分より大分イケメンというか?いい男の顔になっているし、若返っている。
能力の確認
無限庫 イベントリにタブレットがはいっていて、いつでも動画をみて魚や肉の捌き方を勉強できるが、これは他人にも見せる用で自分の視界にだけ映像を出したりすることもできる。
イベントリには下ごしらえ機能なんかもついていて、大量の皮むき、串打ち、捌きなんかもやってくれるみたいだが、そのやれる機能は僕の能力に準ずると書かれている。
つまり僕が出来ない様な高度な調理は無限庫でもできないと、無限庫で大量に処理出来るようになりたければ、僕個人の技術をあげて出来るようにならないと無限庫の能力はロックされたままだと言う事だ。
モデリングして、建物を建てたり機能を追加する様な建設を行う能力まで備わっている。
他にも無限庫による、熟成や発酵などや長時間の煮込みの短縮能力、毒や異物、寄生虫の除去、ウィルスや病原体の除去なども可能で、簡単に言えば生レバーなんかも安全にたべれちゃうって事かな?他にも破格の能力、日本からの食材や調味料を自在に出せる能力!!!
対価は必要だけど、日本から物を大量購入可能だ!酒類も可能な上に、無限庫で数種類のお酒を模倣、熟成する事が出来るらしく、100年物のウィスキーを一瞬で作る事が可能と・・・・・・僕はお酒が飲めないのだが、これは非常に恐ろしい能力なのでは???若干怖くなってきた。
スモークや塩づけなども無限庫で調理可能なので、燻製なんかも簡単にできるのはデカい。
他にも自分の体は金剛体という体で、毒や麻痺、打撃に魔法と抵抗力なども高いらしいのだが、頑丈なだけで痛みを感じない訳じゃないので注意と書いてある。
なんだろう?毒にや麻痺に耐性はあるけど完璧じゃないから一般人の様に普通に避けなさいって事なんだろうけど。
確認できる事は全部確認したかな?他にも女神様がちょくちょくみては、足りない事があれば追加してあげると言われているので、僕がダンジョンでゲームの様にレベル上げする必要なんかはないらしい、ものまね師って言う職業にもついているので、見たものを一瞬でコピー再現できる体らしいが、身体能力的に足りない事はできないらしい。
さて、料理の知識はというと普通の日本人くらいの知識しかない、これから覚えていくしかないのだが、wikiや動画サイトにも繋がるのでわからない事があったら参照しよう。
最後に、この部屋はどこの部屋なのだろうか?僕は部屋の外に出てもいいのだろうか?と考えていると、ドアが開き綺麗な女の子が入ってきた。
わ~異世界っぽいけど、どこか動きやすそうなドレスにアニメでしか見た事がない銀髪っていう?髪が綺麗だ。
顔はめちゃめちゃ美形で、欧州って感じの顔じゃなく、アジアの美人って感じの顔がなおさらアニメ感な感じをかもしだしている。
芸術作品レベルに昇華されたコスプレイヤー?嫌それ以上に違和感みたいなのが全然なく、生活に馴染んでるって感じだ。
「使徒様!お初にお目にかかります。グランディルの第二王女、シルフィエット・グランディルでございます。使徒様にこの世界をご案内する大役を授かりました。何かありましたらすべて私におまかせください」
片膝をついて挨拶をされる。
僕はしどろもどろしながら「八戸 樹(やど いつき)といいます。女神様にいわれて食の使徒として来たのですが、なりたての若輩者ですので、どうぞお手やわらかにお願いします」
「いつき様、私達に敬語は不要です。それに王である父や教会関係者なども、この場にいなく申し訳ありません。本来なら国民に告げ大々的に降誕されるのをお出むかいする予定でしたが、女神様が静かにひっそりとでいいと神託をくださいましたので、私だけのお出むかいになってしまいました」
流石女神様!気が利く!!!
「はい、僕なんかにそんなに大々的にやる必要なんてありませんよ。安心しました」
「それと使徒様のお部屋を王城と城下町に一つずつ用意しております。どちらでもお好きにお使いください。使徒様専用のキッチンなどもあり、材料などはメイドや執事に言えばご用意いたします」
「そういえば、僕はこっちの世界の人がどんな食事をしているか?他にもどんな野菜や肉などがあり、どれが一般的だとか高級品だとかを知りません」
「ダンジョン国家であるグランディルでは、下層でとれる高レベルの魔物の肉なんかはいくら積んでも食べたいと言われるほど、高値で取引されます。一般的な食事に使われる魔物の肉は、低階層から中階層でとれる肉ですね。低階層だからといって馬鹿にはできません。美味しい種類の魔物や低階層でもレアな魔物なども存在します。例えばこのイール、貧民食いという別名がありますが、実際には貧民すら食わない、水中の邪魔者で有名です。繁殖力も高く、捕まえても処分に困る魚ですね。蛇みたいで気持ち悪いですし」
イールと言って目の前に出された魚は、なんとウナギだった。
しかも黒よりも青々として身も太い!アナゴか?うつぼか?と思わせるサイズ感だ。
「最近では遠い遠いブリタニア大陸では非常に美味しく食べれる様に調理する人間が現れたとか、羨ましい話ですね。レシピも出回ってますが、まともに受け取る人間はそういませんから、それに対してうまくなかった。なんて話も聞きますし。」
それはウナギの蒲焼、うな丼のレシピだった。
僕以外にも日本人がいる?遠い遠いその国に?
「ブリタニアには幻想界を超えていかなきゃいけないので、いまからいっても何年?もしかしたら10年単位で時間がかかります。また移動大陸などもあったり、危険も沢山ありますから、転移門でもなければまともに行く事はできません」
そんな過酷な世界なのか・・・・・じゃあ同じ日本人に会える事はほぼ奇跡といってもいいかもしれない。
どこか遠くで同じ日本人が頑張って料理を広めている。
それは僕の中のやる気と気合を非常に引き締め高めてくれた。
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