緑色の扉と異次元の炎

第1話：緑色の炎

燃え盛る炎が夜空を舞い、その悪魔のような輝きが周囲を包み込んでいた。主人公、消防士の田中慎一は、その日も通常通りに出動した。しかし、彼が駆けつけた先の家で待ち受けていたのは、いつもの火災とは異なる異様な光景だった。

煙が辺りを覆い、通常のオレンジ色ではなく、何とも不気味な緑色の炎が舞い上がっている。慎一は不安を感じながらも、訓練を積んだプロの消防士として、その建物に向かった。玄関から入ると、緑色の炎が不気味な光を放ち、部屋全体が神秘的な雰囲気に包まれていた。

慎一は慎重に進みながら、部屋の中に広がる緑色の炎に驚きと興奮を覚えていた。これまで見たことのない光景に、彼の中で火花が散るような感情が湧き上がっていた。しかし、同時にその異常な状況に対する理解が追いつかないまま、彼は炎に立ち向かっていく。

緑色の炎は熱を帯びており、通常の火災と同じくらい危険だった。慎一は消火器を手に、炎に向かって噴射し始めた。しかし、驚くことに、通常ならば効果的なはずの消火器も、この緑色の炎にはまるで通用しないようだった。炎は激しさを増し、逆に慎一の周りに迫ってきた。

途方に暮れながらも慎一は冷静さを保ち、消火の手段を模索した。すると、彼は壁にかかる絵画の中に何か違和感を感じる。絵画の中に描かれた風景が、現実の建物とは違っていた。そして、その絵画の中心には何かしらの奇妙なシンボルが描かれていた。

慎一は勇気を振り絞り、そのシンボルを目指して進むと、何やら異次元のような空間に辿り着いた。そこで彼が見たものは、緑色の炎が元々その場に存在していたかのような景色だった。慎一は驚きと興奮の入り混じった感情で、その不思議な光景に見入ってしまった。

そして、その異次元の空間から戻ると、慎一は建物の中での緑色の炎が一瞬で消えていた。火災は収束し、通常の現実が戻ってきた。彼は周囲の仲間たちと共に、何が起きたのかを話し合ったが、結局その理由は分からないままだった。

その日以降、慎一は緑色の炎が現れる異常な火災に遭遇することはなかった。しかし、彼はあの異次元の空間がどこから現れたのか、そしてなぜその場に緑色の炎が舞い上がっていたのかについて、ずっと疑問を抱え続けていた。