第19話「死にたい」

なぜだろう

この世界で

この僕が

当てはまらない

いつも欠けていて


だらしないと

邪魔だと言われた


僕は僕で精一杯やっているが

それが認めてもらえず


血がにじむほど

バカにされた


そして死という手段が

希望的に見えて

どう死のうか、なんて


夜な夜な考えていた


朝が来るたび

とてつもない倦怠感と恐怖が

脳裏をよぎり


だが生きるためだと

自身を急かし


いやいや働く

もう世界に僕は不要なんじゃないかと

思うぐらい


僕はただコケにされて

ただ上司の気晴らしに殴られるだけで

サンドバッグみたいな日々で


もう痛くて拒みたくて死にたくて

激情的になるが


死ぬ事が出来ず

ただ泣いて

その度に生きる事に臆病になって


いつか死ねると思って

ただ今日も生きる他なかった。

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