第11話 大根と家庭菜園

 もう日曜の夜だなぁとボーッとした頭で思う。夕食はおでんを作った。私の家庭菜園の大根は中くらい。やはりおでんにするなら、父の立派な大根が美味しいよねと実家まで貰いに行く。


 完全に負けてる。畑作りは父より先に私が祖父から祖母の畑を一枚貰って私が始めた。それなのにいつの間にか追い抜かれていて、すでにプロ。良い野菜を作り出してる。


 私は適当なので、ダメなのかも。


 結婚してからは畑は実家のものなので、仕方なく返上した。ボクの世話で忙しくしていたけれど、一緒に砂遊びできるようになってから、ほんとに小さい畑を始めた。2畳くらいかな?


 『おおきくなぁーれ!おおきくなぁーれ!』


 ボクは野菜を植えるたびに呪文をかけてくれている。


 しかしボクよ……じいちゃんには負けてる!もう少し魔力を高めといてくれ!と母は思うのだった。


 呪文だけでは無理そうなので、3月くらいに腐葉土と牛糞を入れてみようかな?と土を眺めて思うのでした。

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