第16話トラブル解決!
ー前回のあらすじー
元気いっぱいの中二病、朝貝栄一はギルド内でザマァ系の生追放を見る。
そこで、冒険者同士の喧嘩を止めるために割って入ったところ、殴られそうになったため、慌てて手を掴むのだった....。
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「お、お前何もんだよ!」
「私ですか?新人ギルド職員のリンゼルですが?」
筋肉だるまが聞いてきたので律儀に答える。
「そういうことを聞いてんじゃねえよ!お前ただもんじゃないだろ!?」
あっ、そういうことね!ご自慢のパンチが止められたことに対して驚いてるわけか!
ここはベタに傭兵だったとか言っておくか。
「ああ、私は以前傭兵をやっていたことがありまして、少し腕には自身があるんですよ。」
「少しか....?」
何か筋肉だるまがなにか呟いているが無視する。
「それで、なぜこのような騒ぎになっていたのですかな?」
さっきから内容は聞いていたがいちおう聞いておく。
「あ、ああ。
筋肉だるまが赤髪の少女を指す。
「だっておかしいでしょ!アレクは何も悪いことしてないのに!一人で冒険者なんかしたら死んじゃう!」
「うるせえ!お前はうちと関係ねえだろうが!すっこんでろ!」
「はぁ!?こっちのセリフよ!この筋肉だるま!」
「なんだと!テメエ!」
「落ち着いてください!!!」
会話がヒートアップしていたので慌てて止める。
「ではこうしましょう。アレク君が<煉獄>を抜けて、エマさんと一緒にパーティーを組むというのは?」
冒険者パーティー<煉獄>は邪魔なアレク君を追放することができて、エマさんはアレク君とコンビを組み、面倒を見ることができるわけだ。
まさに一石二鳥!天才ですな!俺!
「まあ、それならいいか......。」
「アレクと組む.....。それいいかも!」
お互いが俺の案を受け入れてこの日のトラブルは解決した。
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(side.???)
皆が寝静まった街の路地裏にて.....。
「おい、約束通りアイツを追放したぞ。報酬は?」
「はいはい、これをどうぞ。」
青白い顔をした男が
「うひょー!無能を追放しただけでこれか、最高だな!」
「くれぐれもこのことは内密にお願いしますね。」
男は魔族だった。
上司であるヴォングラスから勇者パーティーの末裔を探し出し、始末する命令を受けていた。
(しかし、まさか賢者の末裔がいるとは.....。ラッキーでしたな。)
<付与>、かつて魔王軍を苦しめた賢者と全く同じ能力だ。
(覚醒されても面倒ですし、さっさと殺しますかぁ。)
そんなことを考えながら、魔族は街を静かに出ていった。
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*あとがき*
読んでくださりありがとうございます!
「面白いッ!」「エリート職員栄一!?」「先が気になる!」と感じた方はぜひレビューをください、励みになります!
最近はみかんが美味しい季節になってきましたね。
設定12ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この魔族がアレクのスキルを看破できたのはこの魔族が持っているスキル<鷹の目>のおかげ!
ちなみに、<鷹の目>はスキルの名前しかわかりません。
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