第9話冒険者ギルドに潜入!
ー前回のあらすじー
元気いっぱいの中二病、朝貝栄一はゴブリンから奪った金で異世界の街エッセンドルに潜入する。
そして、街の屋台で舌鼓をうち、冒険者ギルドを探すのだった.......。
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「ホイっ!これが今回の討伐の証だ。」
屈強な男がポーチからオークの耳を受付に載せる。
「おおっ!オークの単独討伐ですか。頑張りましたね!」
「へへっ、今回も大変だったぜ。」
「次も頑張ってくださいね。はい、これが今回の依頼の報酬です。」
男の手のひらに銀貨を三枚ほど置くと、男は上機嫌で去っていった。
その様子を見ながら俺は静かに嘆息する。
(案外、ギルド職員ってのも大変なんだなぁ...。)
あっハイ!どうも朝貝栄一です!
あれから数週間が経ちまして、今、私は新人ギルド職員「リンゼル」としてギルドに潜入しております!
いやぁ~、予想以上に簡単に潜入することができました!
えっ?普通、こういうのは冒険者になって俺Tueeee!するんじゃないかって?
チッチッチッ!最強の悪役っていうのは普段は地味な男なんですよ!
(地味な男、だがその正体は......!って早くバラしてぇ〜!)
「お〜い!リンゼル、ぼーっとしてないで第三受付行ってくれ!」
そんな妄想にふけっていると先輩から仕事を振られる。
「ハイッ!わかりましたー!」
俺が急いで持ち場についたらなんと、いつぞやの勇者少年がいた。
冒険者になったのか、と思いつつ用件を聞く。
「なんの御用でしょうか?」
「え、ええと、あの、その.....。」
「落ち着いてください...。誰も急かしたりしませんよ。」
緊張しているようだったので、俺が努めて優しく言葉をかけると落ち着いたのか再度用件を言う。
「い、依頼を受けたくてっ!なにかいい依頼はないですか?」
「では、どのような依頼がいいでしょうか?」
一口に依頼といっても様々なものがあるのだ、
例えば、薬草を採取するだけのものや、それこそ魔物を討伐するものまである。
「で、できるだけ安全な依頼がいいって言ってました!」
きっとあの女の子か、他の大人から教えてもらったんだろうなと思いつつ依頼書を渡す。
「では、この近くの草原から薬草を集める依頼があるのでどうぞ、これなら安全なはずです。」
「あ、ありがとうございます!」
「いえいえ、頑張ってくださいね。」
俺がそう声をかけると「はい!」と言いながらギルドを出ていった。
感謝のできる子っていいなぁ。
「おいっ!リンゼルこっちにも応援頼む!」
そんなことを思っているとまた、先輩からお呼び出しが来る。
まったく、面倒だなぁと思いつつも返事をした。
「はい!了解です!」
今日もギルドは大忙しだ。
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*あとがき*
読んでくださりありがとうございます!
「面白いッ!」「主人公バイトかっ!」「先が気になる!」と感じた方はぜひレビューをください、励みになります!
ちなみに、勇者くんの友達、サラちゃんは足の治療のために領主の紹介してくれた宿で療養中です。
設定6ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この世界のギルドの年収は大体日本円で400万円ほど。
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