第5話ん〜、優雅な一日
ー前回のあらすじー
元気いっぱいの中二病、朝貝栄一は魔法を何個か作りながら、拠点の材料を探していた。
そんな時、偶然巨木を見つけ「これにしよう!」と思ったところトレントだったことが発覚。死闘?を繰り広げながらも無事、勝利を収め、眠りにつくのだった....。
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皆さんこんにちは、どうも朝貝栄一です。
あの死闘から数ヶ月がたちまして、私は今、作り上げた一軒家のそばで優雅に水を飲んでいます。
いやぁ~。洋館建てるのには足りなかったね!
「でもまぁ、なかなかの出来栄えじゃないか我が
小さくなった代わりにお風呂やトイレなど作りには力をいれた。
最強の悪役が不潔とか笑えないからねっ!
「はぁ〜、いいね。たまにはこういう日常も。」
都会の喧騒から離れ、自給自足の生活、、、、、、、まさにスローライフだなっ!
....って、違う!俺は最強の悪役になると決めたんだった!
危ねえ、ついついスローライフ成分に毒されるところだったぜ。
「そのためには、まず街に潜入しないとなぁ。この世界の情勢も何も知らないし。」
幸い、街らしき明かりは結構前に確認しているから。そこへまっすぐ進めばいいだろう。
問題はこの服だ。
今のところ制服とトレントの繊維で作った黒のロングコートセットしかない。
「こんな服装だったら絶対浮くよなあ〜。」
潜入するにあたってあまり目立ちたくはないのだが、いかんせんこの世界のファッションがわからない。
「まあ、なるようにしかならんだろうし諦めて行くかあ。」
こうして俺は渋々異世界へ進撃するのだった。
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(side.???)
とある森のダンジョンにて
「ヴォングラス様!勇者の子孫と思しき人物を辺境の村で発見しました!」
一匹のゴブリンが報告する。
「そうですか、直ちに刺客を送り込み始末しなさい。」
暗い部屋の中、ヴォングラスと呼ばれた魔族は厳かに指示を出した。
「村の者は、み、皆殺しにしてもよろしいでしょうか...?」
ヴォングラスの部下のゴブリンがおずおずと聞く。
「ええ、ですがちゃんと始末してくださいね。」
「は、ハイッ!わかりました!」
ゴブリンは人間を殺せると聞いて有頂天になりながら出ていった。
その様子を見ながら、ヴォングラスは密かに嘆息をつく。
(まったく、あの様子じゃ底が知れますね。しかし、まだ奴らの子孫が残っていたとは、油断できませんな。)
ヴォングラスは主君である魔王を封印した、憎き勇者パーティーを思い出す。
(封印を解いたときの不安の芽はできるだけ摘み取っておいた方がいいですからね、
さっさと死んでもらいましょうか。)
そんな、魔王軍四天王の物騒な呟きは部屋の暗がりに消えていった。
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*あとがき*
読んでくださりありがとうございます!
「面白いッ!」「主人公元気元気!」「先が気になる!」と感じた方はぜひレビューをください、励みになります!
ちなみに、主人公は食事がいりません。というのも空気中の魔素などを吸収し、養分に変えているからです。
設定3ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
魔王が封印されたのは数百年前。その際に幹部たちはバラバラに散らばりましたが、お互いに連絡は取り合っています。
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