念の為のクレペリン検査の巻

「念の為、クレペリン検査を受けてちょうだい」


はいこれ、と渡された紙は

一桁の足し算を時間内にどのくらいできるかというもの。


「ま、この結果が振るわなくても、こちらは

採用の取り消しはしないケドネ」


「は、はぁ…」



→クレペリン検査 引用


内田クレペリン検査は、心理検査の一種

「作業検査法」と呼ばれるジャンルに属している。


一定の検査時間のあいだ一桁の足し算をしてもらい、その結果からそのひとの日ごろの「働きぶり」を予測していく検査。足し算を使った検査なので、数学の能力を測っていると誤解されることがありますが、そうではない。


だれにとっても「ちょうどいい単純さ」として選ばれたのが一桁の足し算を使う理由です。受検者の心身に重すぎず、軽すぎない負荷をかけることで、ひとりひとりの反応のパターンをみることができる。

受検者の「働きぶり」のパターンをみていくとき、大事なポイントが三つあります。ひとつは「作業量」といって、足し算のできた量(つまりスピード)。

二つめは「誤答」。


答えの間違えがどんなふうに出ているか。そして三つめが「作業曲線」といって、作業をしているあいだのパフォーマンスの変化を記録した折れ線グラフです。「内田クレペリン検査」で検索すると、この赤色の折れ線グラフの図がたくさん出てきます。この三つのポイントを総合的に判定して、受検者の「働きぶり」のパターンを予測していくわけだ。

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