1990年6月平安神宮

10日花菖蒲を見に平安神宮へ行ってきた。日曜日なので、観光客がいっぱいだ。花より人を見に行ったようなものだった。それでも、平安神宮の庭は好きだな。なんかボーッと出来る。

それにしても、大抵の人は何人かのグループで来て、パシパシと写真を撮りまくっている。確かに花は美しく、木々は青々と誇らしげだ。撮りたくなる気持ちはわかる。それでもちょっと撮り過ぎのような。きちんと庭園の美しさを愛でているのか、他人事ながら心配になる。

まあ、こちらも人に言えた義理てはないのだが。池に泳ぐ宝石のごとき錦鯉。模様の良し悪しで値段が変わってくるそうだ。模様の良し悪しは判らない。数えきれぬくらい群れるのを見て、売ったらいったい幾らになるのかと、神苑なのに不謹慎にも考えてしまった。

この後、京都市立美術館に行く。偶然にも大学で同級生だったJに会う。Jは私を見てすぐにわかったと言う。大学時代と同じような雰囲気で、ふらっと大学寮から出て来たような感じだった、と。私はと言えば、Jが初め判らなかった。かなり落ち着いた様子で、さすが小学校の先生って感じ。私はもう少し落ち着いた方が良いのだろうな。

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