贈り物

小烏 つむぎ

第1の便り あなたへ

 私は あなたを知らない


 どんな声で喋るのか

どんな顔で笑うのか

どんな風に怒るのか


 あなたの家のドアの色

あなた周りを吹く風の冷たさ

出掛けていく街の賑わい

あなたを取り巻くリアル


 そんなあなたの日常を

私は 知らない


 でも私は 知っている


 あなたが どんなものが好きで

何を楽しみに生きているか

どんな風に感じ

どんな文章を綴るのかを


 それは あなたの一部だけれど

その一部を 私は知っている







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