※2つのコップ※

 目の前に2つ、コップが置かれた


 一つはたくさんの人がお茶をトボトボと入れてくれる


 もう一つは、私をよく知ってる人がスムージーを入れてくれる


 それを選ばないといけない

 いつもなら私は両方共とる


 けれどそれができない

 お茶を取れば飲みたくないのに飲まなければいけない

 スムージーを取れば、お茶を入れてくれた人たちの顔に泥を塗る

 両方は飲みきれない

 つまり、片方しか選べないのだ

 その場合どうすればいいのだろう


 きっと私は椅子から飛び降りるのだと思う

 小さい私の体では、椅子から降りることすら危険だというのに

 選ぶと誰かが悲しむ

 その中の誰かに私も含まれている

 私には誰が悲しんでも、それを耐える事ができない

 だからもう帰ってこれないように、飛び降りるだろう

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